わかりやすい日本語を実習生に伝えよう

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以前、財団法人国際研修協力機構(JITCO)主催の『技能実習指導員の役割に関するセミナー』を受講してまいりました。その中の「わかりやすい日本語コーナー」の一部で「なるほど」と思った部分がありましたのでご紹介させていただきます。

「わかりやすい日本語」

  • はっきりゆっくり
    ひとつひとつの音をはっきり区切るようにします。
    ただ、「か い しゃ」などと一つの単語を区切ると分かりにくくなります。
  • 繰り返す
    大事なポイントは繰り返すこと。特に時間、場所ははっきりといいます。
  • 短い文で
    普通に話すと長い文になりがちで技能実習生にはわかりにくくなります。
わかりづらい例

ここにアイロンを掛けたら、二つに折って、そのあと、糸で止めます。
鈴木さんは頭が痛いとか言って、もう帰りましたよ。
その道をまっすぐ行くと、信号があるから、そこを右に曲がると左側にあるよ。左にあります。

わかりやすい例

ここにアイロンをかけます。二つに折ります。糸でとめます。
鈴木さんは頭が痛いです。帰りました。
その道をまっすぐ行きます。信号があります。右に曲がります。左にあります。

標準語で話すようにする

ほとんどの技能実習生が母国では標準語の日本語を学んでいます。来日したばかりでは方言を耳にしても理解できません。特に大事な内容は標準語を使うように心がけます。

文末は「~です」「~ます」がわかりやすい

母国では文末の言い方を「~です」「~ます」の形で勉強している人が多いです。来日当初は「もう食べた?」「きのうはどこいった?」などの友達言葉は通じません。 また、助詞が抜けるとわかりにくにいので、省略しないようにします。日本語は主語をあまり言いませんが、「わたしは」や「~さんは」など主語を入れると聞きやすくなります。

わかりづらい例

兄弟は何人?
明日はどこ行くの?
工具かたした?
昼は何食った?

わかりやすい例

兄弟は何人ですか?
○さんは、明日はどこへ行きますか?
工具を片付けましたか?
○さんは、お昼ごはん何を食べましたか?

日本人職員と外国人技能実習生との意思の疎通を滑らかにするためには、「言い切る」ことが大事です。私たちも企業担当者の日本語を外国語に訳す時は、「~する必要が無い」「~してもいいです」「~しなくてもいいです」などの文章は全て言い切った形で通訳しています。

わかりづらい例

この製品は包装する必要はありません。
これは加工しなくていいです。

わかりやすい例

この製品は包装しません。
これは加工しません。

来日後間もない技能実習生、日本語が拙い実習に指示する時は、多少不自然でも言いきってしまった方が伝わりやすいです。

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