優秀な技能実習生の帰国は惜しまれる

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先日中国人技能実習生3名が3年の満期で帰国しました。3人共勤務態度はマジメで後輩の面倒見も良かったですし、うち二人は日本語能力試験N2を取得しており、日本語レベルが高く、日本人とのコミュニケーションもバッチリ。

休日は会社の人と一緒に買い物や遊びに行っていました。私と話すときも日本語でした。

お金を稼ぐために日本に来ましたが、彼らは独身者ということもあってか日本の生活を十分満喫していました。

・ディズニーランド
・大阪のUSJ
・箱根
・神戸
・北海道
・京都
・富士山

などなど。日本の有名所を個人旅行していました。日本食にもすっかりなれて、外食する時は必ず寿司!

「くら寿司よりもスシローの方が旨いっすね。ネタも大きいし」実習生談

受入企業の担当者も彼らの日本語力、仕事の能力を評価していてぜひとも再入国してほしいとこぼしていました。

う~ん…。

彼らのように高校卒、専科大学(日本で言う短大)の実習生で、素養もある程度高いと異文化への理解が早いですね。中には異文化への理解、学歴は高いけれども悪い方向へ行ってしまう人もいますけど、そういう人はかなり少ないですね。私が見てきた範囲では。

異文化へ興味を持つ人は日本語上達が早い
  • 日本のニュースに興味を持つ。ニュース、テレビをよく視る
  • 日本食もよく食べる
  • 日本国内を旅行する
  • お金以外に精神的な充足を求めようとする
  • 同じ中国人実習生のだらしない振る舞い(公共の場所を汚す、マナーの悪さなど)

日本のニュースを見ていれば、日本人との話題が格段に増えます。日本人との交流が増えると、日本への理解が進み、マナーも向上。中国や中国人の良い部分、悪い部分が客観的に見られるようになってきます。

彼は日本で財布を無くしてしまい、警察へ届けたものの「どうせ見つからないだろう。誰かに拾われて猫ばばされただろう…」と諦めていました。

しかし、届け出を出してから二日後、財布がまるまる返ってきました。在留カードなどの身分証はもちろん、現金も手付かずでまるまる戻ってきた。彼はこれに感動しまくっていました。

「中国だったら絶対に有り得ない!」

その他、日本で起こった中国ではありえない親切な出来事を中国国内にいる友人に話したり、中国のSNSに書き込んだところ、それに対する反応は極めて冷淡。

「日本のことばかり褒めるなよ」

と、言われてゲンナリしたそうです。

「自分はただ日本で起こった良いことを伝えたいだけだったし、SNSで共感してくれる人もいるかと思ったけどほとんどいなかった」

彼らの視野、器量の狭さに呆れていました。

同じ実習生の間でも彼ら3名のように成長できた人と全く変わらない人が混在しています。後者の方はくだらないことで口喧嘩をする。共用部分を汚す、相手に対する迷惑を考えられない。その為トラブルも起こしがちでした。

実習生同士が些細なことで喧嘩。
詳細は省きますが、掃除に関することです。ちょっと騒ぎが大きくなりましたので、企業が私を呼び出しました。

私は駆けつけ当事者二人及びその他の実習生全員を集めて説教。当事者以外の実習生のうち一人がだるそうに私の話を聞きあくび。これを見た彼はブチギレ!

「貴様!眠いんだったら家帰って寝ていろ!俺たちのために才谷さんが来てくれているんだぞ!」

喧嘩した両名についても、中国人として恥ずかしくないのか。悪い習慣を日本で垂れ流すなと思い切り怒鳴っていました。本来私が言うべきなのでしょうけど、同胞に言われると更に打撃が大きいはず。

成長できる人とできない人って大きく別れます。残念ながら成長できる人のほうが少ないのが現状です。実習生個人個人の素養の高さに左右されがちですが、なんとか日本語を学習させ、学習過程で視野を広げ覚醒させていきたいです。その取組みはこれと言ったマニュアルがなく、試行錯誤の繰り返し、打てば響くような実習生もいれば、打てば殻にこもってしまう人もいる。ただ単に不貞腐れてしまう人もいる。優しく接すれば侮る人が出てくる。

  • 実習生の日本語力向上。
  • マナーの向上。
  • 民度の向上。

これから外国人技能実習生制度を続けていく上で、悪質な受入企業、監理団体の取締強化、団体のコンプライアンス意識の向上以外に、実習生の質を上げていくことも急務です。

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