建設系実習実施者が実際に受けた改善勧告

前回の続きです。

改善勧告を受けた技能実習実施者の話。

https://gaikokujinginoujishu.com/?p=5708


建設企業が受けた改善勧告

履行状況に係る管理簿を備え付けていなかった

うちの組合においては、建設業でのあるあると言っても良いくらい。定期監査のたびに、毎月の訪問指導のたびに注意をしても、一向に作成しない保存しない。監査のたびに外国人技能実習機構へ報告。それでも改まらない。結局検査がやってきたら改善勧告でした。

うちの組合だけで4件ありました。もう受け入れは辞めております。

必須作業を実習実施予定の50%以上行わせていない

そのままです。建設現場は立ち入り禁止のケースがあります。監理団体の職員が監査に行っても建設現場の立ち入りを許可してもらえず、技能実習責任者の聴取のみで済ませていた。

「必須作業?全部やっていますよ?」

元請業者の意向なのか?実習実施者の意向なのか?おそらく後者だと思いますが、こちらとしては強く言えず。しかし、外国人技能実習機構の検査のときにはすんなりと現場を見せてあげていました。で、結局必須作業を2分の1以上やらせていないことがバレてしまいました。

うちの組合も改善勧告でした。だから、建設系との付き合いは慎重に行うべき。

計画認定に無い作業をやらせている

詳細は忘れましたが、実習実施予定表にない作業を思い切りやらせていました。監理団体の我々もそれに気づかず、改善指導を受けました。

対策:監査時に現場を隅々までチェック。実習生に作業の内容をヒアリングする。実習実施予定表を持参し、現場とにらめっこしながら技能実習指導員に確認する。


宿泊施設の確保に関する基準違反(2件)

これもあるあるでした。我々の組合にとっては。
技能実習生の宿舎に、火災報知器、消化器、避難梯子、個人の鍵付き保管庫の設置をしなければなりません。

「避難梯子なんて買う必要ないだろ!」

言う事聞かないんですよねぇ…。建設の社長。

保管庫もそう。スーツケースで済ませようとしたり、持ち運びできない鍵付きの保管庫を設置しろといくら言っても聞かない。機構に報告。改善勧告を受けていました。言うことを聞かない実習実施者はどうしようもない。

ぶっちゃけ…避難梯子は設置してあるだけでOKなのでアマゾンとかで購入させています。

その他の職種の改善勧告

雇用条件書に夜勤帯の時間も書かれていない。理由書も提出していないのに、実習生に夜勤をやらせていた。

対策:技能実習生へのヒアリングを徹底すること。雇用条件を変更し、外国人技能実習機構に軽微変更を提出すること。技能実習生は原則夜勤禁止です。どうしてもという場合のみ、理由書を外国人技能実習機構に提出します。

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