賃金不払いが入管にバレた後の処分

申請手続き以外や1年実習の職種の問い合わせ以外では入管と絡みたくありませんよね。

監理団体なり受入企業が不正行為、またはそれに準ずる行為、その他不正行為っぽいことをやらかした挙句、後処理のために入国管理局に足繁く通うのは嫌なものですよね。

過去、問題があって入国管理局に足を運んだことは何度もあります。

下記のように賃金不払いの事実を入管や労基に知られる前に改善できれば良いのですが…。バレたら事後処理に奔走することになります。

実習生への賃金未払いブラック企業の社長と闘った結果

 

以前、自分が監理している企業で、実習生への賃金不払いが労基に知られました。
一人あたり数円~数百円単位の経理による計算ミスとのことで、金額的には非常に小さくすぐに遡及して支払ったのですが、不払いは不払い。労基からは是正勧告を受け、入管にも知られたことにより事後処理を行ないました。

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毎月の巡回は行っていましたし、企業担当者との面談、実習生とも面談していたのに青天の霹靂でした。法定休日に出勤したにも関わらず、35%増しの賃金を払っていなかったのです。下記のうっかりミスが大事へと発展してしまいました。

  1. 日本人職員に対しても、法定休日割増賃金を25%しか払っていなかった。
  2. 労働契約書の割増賃金の欄に法定休日割増賃金を明記せず、残業割増賃金25%増しか記載されていなかった。

 

うちの監理も甘かったと言えばそうなんですけどね…。今みたいに3月に一度給与台帳なんて確認していませんで得した。金に細かい実習生すら気づかない金額だったので見落としてしまいました…。

上記を入管の審査官へ説明。
冷や汗かきながら説明したな~…。ブスッとした感じであまり表情を変えずに聞いていた上席の鬼面が印象に残っています。彼の部下と思われる人が「いや~…実習生は手当を多くもらう分にはさわがないんですけど、一円でも少ないとすぐに大騒ぎしてうち(入管)や労基に通報するケースが増えてるんですわ~」とのこと。

企業さんについては労基法をしっかり順守して適切な賃金体制を整えてほしいと、厳しい表情でおっしゃいました。

 

  • この件に関する処分について聞いてみた!

不払いの賃金については…一人あたりの金額そのものは少ないけれど、実習生だけでなく日本人職員(うん百人!)に対して不払いがあった。案件としては大きいものなので、地方入管での決裁ではなく本性である法務省で行う!とのこと。

 

ひえ~…。

 

で、そのご決裁にかかる期間を聞いてみると、5ヶ月はかかる。受入企業には必ず何らかの処分を行う…と言われました。実際、結果は4ヶ月後に出ましたけど、この期間は嫌なものでございました。

「追って沙汰する!」

監理団体への処分もあるのかと質問しましたが濁されました。

 

結果は…

 

受入企業:厳重注意 1年の在留期間をもらえていましたが6ヶ月に短縮されました。
監理団体:NOお咎め!

首の皮一枚で自分の身(監理団体)を守り切った形です。
是正勧告を受けてからすぐに対応し、企業訪問の度に入管へ報告書を提出し、いかに企業を指導したかをつぶさに書き連ねました。まあ、この企業さんについては前から賃金不払い以外にもグレー部分がいくつかあり、それも常々指導し入管へ報告していました。そのため、監理団体については「制度に則って指導している」と受け止めてもらい、お咎めがなかったのでしょう。確かに指導はしっかりしていましたからね。

この企業は一通りの改善(最低限)はしてくれましたが、「社内に密告した人間がいる!」と言い始め、私に対しても「中国人実習生ではないな。だとすると日本人職員だ…才谷君はうちの誰が犯人だと思うかね?」とか聞いてきたし^^;

実習実施機関(受入企業)の不正行為を止めろっ!

監理団体の言うことを全く聞いてくれない受入企業は、一昔前と比べて減っているとは思います。企業と不良監理団体職員が結託して不正行為を隠しながら実習生を受け入れる時代はとっくに終わっています。真っ当な受け入れをするために、企業さんなら優良監理団体、監理団体なら優良企業を見極めてお付き合いしていきたいですね。

 

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