良い傾向です。
東京にある企業が技能実習生を受け入れております。最低賃金時給985円で雇用しています。時給がどんどん上がって良い傾向だなと思っていたら、ハローワークの役人が企業にやってきて、
「最賃で雇わないで、なるべくプラスαを払うように」
と言ってきたそうです。
とりあえずこの企業は時給1000円で技能実習生を雇用することになりました。
技能実習生の賃金が安いと言うより、最賃が日本人のアルバイト・パートの時給に追いついてきており、技能実習生と日本人労働者の差がなくなってきました。
技能実習生を最賃未満で働かせている企業は全体から見れば僅かです。しかし、マスメディアの報道のおかげで僅かとはいえ法を犯す企業が晒されていくのは良いことだと思っています。
「実習生が失踪するのは賃金が安いからだー」
もうこのセリフは理由になりませんよ。
上記のように日本人と技能実習生の賃金が同じになっています。
実習生の賃金は最賃が上がるたびに上がってきたが、日本人はずっと据え置き。それでついに最賃が日本人の賃金レベルまで追いついただけに過ぎません。
「実習生が失踪するのは賃金が安いからだー」という理屈が通るのであれば、
「日本人が働かないのは賃金が安いからだ!」という理屈も通るでしょうに。
日本人の給与が安すぎるんですよ。
コンビニ、ウェイター、清掃スタッフ、ファーストフード、どこも最賃と同じ時給ですよ。
低賃金でこき使える人材がほしい。いや、ここまで来ると人と言うより働くロボットですな。実習生だけでは飽きたらず、安倍政権は外国人低賃金労働者を入れようとしております。
私が担当している企業で、技能実習生の賃金が910円。最賃プラスαとはいえ、社員や派遣社員の時給は2500円以上。これで社員並みの仕事をしろと言われても、技能実習生にとっては「ふざけんじゃねー」でしょうね。
そう思わせないように入国前にきちんと説明しているので、配属後も賃金のことで文句を言ってくる人は一人もいませんが…。最近複雑な気持ちです。企業と交渉して最賃800円半ばの地域で910円まで引き上げたので、実習生は喜んでおりましたが、上述したように最賃はぐんぐん上がっていますからね。
売国政権が今後どうするかはわかりませんが…、
最賃をあげない限り、日本人の給与も上がらないということがわかってきました。毎年25円程度を上げるのではなく、来年は200円くらいあげてほしいですね。特定技能で受け入れ始めたら最賃上昇が一桁とかになったら・・・ふざけるな!と。
日本人の給与アップの希望が、毎年10月の最賃変更月になるという異様な状況です。クソデフレ社会真っ只中。毎年4月の春闘よりも遥かに期待できるのが10月て…。