「社長や専務は外国人技能実習生を受け入れたいようだけど…現場の俺は受入に反対だ」
大変だと思います。言葉の出来ない外国人に仕事を教えるのは…。
現場の方々の苦労はわかっていますが、仕事を覚えてしまえば戦力に鳴るのは確実です。また、派遣社員や新入社員が次々とやめてしまい、どうしても外国人技能実習生に頼らざる負えない事情もあるでしょう。
監理団体としては実習生たちを指導してくれる現場の方々に、上記のように嫌な思いをさせないようサポートしていく所存です。
現場責任者は絶対に面接に参加してもらおう!
社長と一緒に面接にいくのはとてもよいパターンですが、出来れば現場責任者の方にもご同行いただくようにしましょう。社長、現場責任者。社長は現場で実習生たちと関わることが少なく、言葉が出来ないのに日本で一生懸命働いている、日本の若者と比べても立派だと思われている方もいらっしゃいます。確かに、私自身そう思いますし、多額のお金を派遣機関に支払い、3年間異国で仕事をするのは並大抵のことではありませんし、日本人の若者で彼らと同じことをできる人は決して多くはないでしょう。
実習生にとっても、社長は自分を採用してくれた恩人としてリスペクトします。特に中国人は社長(総経理)に対しては逆らうことなんてめったにないし、社長のいうことはよく聞きます。
現場の声をしっかりキャッチしよう!
片や、そんな実習生たちの面倒を見るのは、生活指導員の総務課長であったり、現場指導をする製造課長であったりします。社長が面接で取ってきた人たちが数人現場にやってきます。
- 実習生の人員配置。
- 彼らに仕事を教える。
多くの現場の責任者の方は大人です。
実習生を採用したのは会社の方針であり、生産性を維持、または高めていくために必要不可欠と判断したからです。とは言え、先ほど書いたように外国人に仕事を教えるのは大変です。
- 言ってもわかってもらえない。
- 仕事でミスをした時に注意しても反応が鈍い。
こういったことは直接現場で注意していただくことはもちろん、監理団体にどしどし言っていただきたいです。私は現場の方に対してそう言っています。言葉が通じていなくても、注意は必ずするようにと。
- 会社に迷惑をかけさせた
- 課長は怒っている
言葉がわからなくてもそれはわかってもらえますし、反省を促すことができるからです。監理団体の巡回日には改めてそのことを持ち出し、監理団体からも注意をする。これが対処法になります。
言葉が通じない苛々が感情的になってしまい、実習生を毛嫌いしてしまう人も中にはいます。
「もう面倒だっ!他の人間に彼らの面倒を見させよう」
課長クラスになると当然部下がいるので、部下に実習生の指導を丸投げ。
感情的になっているのでどんなに良い実習生がいても、彼にとっては「面倒な実習生」に変わりありません。だから常に色眼鏡で見る。嫌なところばかりが目につくようになっており、褒めることは絶対にしません。
社長、専務と面談し、課長からもお話を聞くのですが、どうも腑に落ちないことがありました。悪口ばかりを聞かされ、仕事のミスをあげつらわれる。そんなミスばかりした実習生たちではないので、他の現場担当者と実習生本人から話を聞いてみました。
実習生が確かに加工ミスをしたけれども、ミスの原因を作ったのは他の日本人スタッフだったり、中には1年前の話を蒸し返しただけだったりします。
「この課長はおかしい…」
と思いました。
生理的に外国人技能実習生を嫌っているようでした。
上記の言いがかり的な事以外に、
- 使い捨てナプキン、トイレットペーパーを無駄遣いしている。
- 仕事で使う液剤を無駄使いしている。
そういう事実もあるかもしれません。しかし、他の日本人に聞いても誰が無駄使いしてるなんてわかるわけがないとのことでした。完全に言いがかり…それも意地悪な姑が嫁をいびるような内容ばかりで呆れました。もちろん、実習生には問いただしましたけどね。
外国人技能実習生よりも日本人の言うこと聞かない社員の方がトラブル多し⇒労務トラブル初動対応と解決のテクニック
批判意見もしくは好評価ばかりの意見しかでなかったら、他のスタッフにも実情を確認すること
そこで、社長にお願いして課長とその他の実習生指導員を集めて、実習生の問題点について話し合いました。ところが、課長以外の方からは概ね好印象を抱いており、
「日本語レベルの低い子はもっと頑張って欲しいけれど、仕事面では大きな不満はない。個人差は誰でもあるし、日本人だって教えてもできない子もいる。気が利かない子もいる。その点、実習生たちは言葉がわからなくても、仕事だけはきちんと覚えてくれるし、仕事に対する姿勢も積極的だ」
問題はやはり日本語レベル。専門用語や職場で使う単語が弱いので、こちらを補強して欲しいと要望を承りました。
ボロカスに文句を言われるかと思いきや、その他の方からはしんみり来るようなお言葉を頂き嬉しかったです。しかし、これに甘えずに厳しく指導管理していきたいと気持ちを新たにできました。
「現場の責任者には是非とも現地で面接に立ち会っていただきたい!」
社長もいらしたので、直接申し上げました。
- 面接に立ち会い、自分で採用した実習生であれば愛着も湧く。
- 良い実習生が来ることを祈るだけでなく、期待を込めながら選抜する。
- 実習生個人のポテンシャルに頼ることなく、指導をしようとする意識も高まる。
- 何より、現地に行って彼らがどんな国から来たのかを肌で感じることができる。
実習生が嫌い…だからこそなおの事実習生の選抜に立ち会って欲しいのですっ!
ところが、その責任者は、
「俺…絶対に行かねえス」
スw?
スじゃねーよ!
これには社長も眉間にしわを寄せ、
「なんで行かねーんだよっ!」
「え・・・ちょっと行きたくないんすよね…」
気まずい雰囲気になりかけているので、私が割り込み!
「課長!大丈夫ですよ!日本からは私が同道致しますし、飛行機の乗り換えも心配ありません。また、現地についてからも言葉や食事で困らないように手配致しますから」
「いや…そうじゃなくてさ…」
「何か他に困りごとでも?」
「…私は行かないス」
社長も他の職員も沈黙。気まずい雰囲気が流れました。
外部の者がいる前で、社長の命令に逆らう部下。まずいでしょ。社長のメンツを潰す形にもなるし、社会人としてどうかなと思います。「考えます」なり「形だけ同意」して、私が帰った後に断るとか。社長の顔は立てろと。普段接していてどうもコミュ力が足りないんですよね…。
「忙しくもないのに行かないってどういうことだ?」
「自分は…行かないです」
「実習生受入れ」の会社の方針そのものに反対しているんですな。
それと、今まで社長が勝手に連れてきた「使えない実習生」を面倒を見てきて、不満だけを言っていればよかったのが、面接に同席してしまうと「自分が採用した実習生」として責任を押し付けられるので、怖がっているからでしょう。
別件が入り話し合いは終了。
現場の長として面接には参加すべきなのですがね…。こうまで駄々をこねられるとお手上げです。
私が定期巡回に来るのさえ嫌がっているし…。
実習生の問題点を聞き出しても、具体的な事象がないんですよね。明らかなミスとか、勤務態度がどんなふうに悪いかを説明してくれません。
「具体的におっしゃってくれませんかね?誰が、どんな勤務態度態度なんですか?」
と、聞き返しても「勤務態度が悪くて~」しか言いません。
実習生の面倒をほかの人に丸投げしているから、多分知らないのでしょうけど^^;
愚痴っちゃいましたけど、面接は社長&現場の責任者と行くと良いですぞ!