実習生が入社しても健康診断をやらない企業

3ヶ月に1回、監理団体による実習生受入企業への監査がございます。
賃金台帳、実習日誌、現場視察、実習生へのインタビューなどなど。監査の際、実習生たちが雇入れ時健康診断、定期健康診断を受けているかを確認します。
多くの企業さんはやっていただいているのですが、DQNはああだこうだと言い逃れしながら、健康診断を避けようとします。

特に配属前後の健康診断。

配属日の前後3ヶ月以内に行わなければならないのに、なかなか健康診断を行わない。毎月の巡回で必ず受けるように指導はしています。それでもやらない企業(建築!)。

文句を言われながらも、こんこんと説得。

「労基法違反になるし、入管からもペナルティを受けますぞっ!」

半分脅し文句を言って、ようやく受診してもらいました。



健康診断をやらないと是正勧告!罰金刑もある!

労働安全衛生法第66条では事業者は、労働者に対し労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行わなければならないとなっています。

だから・・・義務なんです!

出国前、母国で健康診断していても、これは含まれません。
配属日前後3ヶ月以内に日本で健康診断を行うこと!

1ヶ月の講習期間中に講習施設を訪れ、健康状態を口頭で確認したから十分などとのたまう社長もいました…。もうね…受入れる資格はないですよ。

雇入れ時健康診断を怠ったことが労基に知られれば、是正勧告を受けます。
定期健康診断も同様です。
下記項目は最低限行う必要があります。

  1. 既往歴及び業務暦の調査
  2. 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  3. 身長、体重、視力及び聴力の検査
  4. 胸部エックス線検査
  5. 血圧の測定
  6. 貧血検査
  7. 肝機能検査
  8. 血中脂質検査
  9. 血糖検査
  10. 尿検査
  11. 心電図検査



夜勤者は年2回受診すること

年間の半分以上夜勤を行う人については、6ヶ月に一度の健康診断を行わなければなりません。

「一年のうち4,5ヶ月程度しか夜勤をしていないから大丈夫」

と思っているあなた!
1年の半分未満でも、恒常的に夜勤が行われる期間がある場合でも健康診断を2回行う必要があります。労基に、1年のうち3ヶ月続けて夜勤をしたのですが、年間2回健康診断をしないといけないのか?と確認しました。

「夜勤が続いた場合、3,4ヶ月程度でも受けて下さい。年間何ヶ月未満であれば1度の健康診断で良いとは言えません」

とにかく受けろと…。

90分でわかる 社長が知らないとヤバい労働法

溶接などはじん肺健康診断も!

溶接など肺に悪影響が出る恐れのある業務については、じん肺健康診断も行うこと!
小さい企業だとこれを疎かにするんですよね。溶接などの実習生を受け入れている企業の監査を行う際は要チェックです。JITCOの監査でも健康診断の有無は非常に厳しくチェックされます。
健康診断をサボって是正勧告なんて絶対に避けたいです。
罰金も50万円以下ですから。是正勧告を受けることは社会的信用にも関わります。健康診断くらいちゃんとやっていきましょう。

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