昔話です。
もうすでに退職したベトナム人通訳ですが、これがまたひどかった。
日本語がわからない通訳という、新しい領域を開拓した職員でした。
ベトナムに行っては女を買い漁り、とある女の知人男性を採用。
彼がその通訳です。
日本語が多少できてはいたものの…ひどい有様でした。
学歴はあったので、人文知識ビザで入国。
家の手配やらなにやらをして、ようやく仕事開始。
通訳をさせても、全くわけのわからないことばかり。
技能実習生から送り出し機関の駐在員にクレームが入り「あの組合のベトナム人、日本語できねーぞ」と。
「日本語勉強せいや!」
と、本部長の怒号が聞こえることも。
いやいや…その前に「雇用するなや!」
好きな女の知人ということで、愛のムチで指導していたのでしょうけど、本人にとっては言葉もわからず「怒鳴られていただけ」でした。当時、ベトナム人通訳は彼一人。
言葉ができないのも致命的でしたが、彼が賃貸で住んでいる大家や隣人からもクレームが来ました。
・知人を集めて大騒ぎしている
・ゴミの分別ができていない
・日本語が通じない
技能実習生に関するクレームかと思いましたよ!
実習生と同レベルのクレームが来たので、いよいよ彼の立場は危うくなったのですが…通訳が他にいないため、それでも重宝していました。
が、日本語レベルは向上せず。
ある日、彼が出社しませんでした。
翌日、連絡が取れなくなりました。
ええ・・・?
失踪届を出したほうがいいんじゃないか?という意見も社内で出始め…。
彼を半ば強引に採用した本部長はメンツ丸つぶれ。
数日が経ってから本人から電話がかかってきて、
「貿易する会社に働くから辞めました」
離職票やらの話をして去っていきました。
「恩知らずがっ!」と本部長は叫んでいましたが、こいつはもっと恩知らずな形でやめちゃいましたけどね。