外国人技能実習生を受入れ可能な職種は100以上あり、これからも増えていく見込みです。組合にお金があれば、ダイレクトメールを日本全国、職種問わずぶちまけることができますが、お金も掛かるし早々簡単なことではありません。
だとしたら業界を絞り込んで発送することをオススメいたします。それに加え、現在あなたが監理を担当している企業が一社でもあるならば、その企業の職種について研究し、その企業の周辺地域の同業他社を調べてみましょう。
このアプローチですと見込み客が限られてきますので、表面的には実績が伸び悩むようにみえるかもしれません。しかし、同じ業界に絞ることで専門性が増し、深掘りすることによって、受入れの輪が広がっていきます。
井戸型営業マンがよい!
私はかなり不器用な人間ですし、幅広くターゲットとなる業界を拡大してアプローチするのが苦手です。どうしても業種は絞らないといけないし、そもそも社交的なタイプではないので、時間をかけて信頼関係を深めて仲良くなっていく方です。
何でも屋でどこの業界でも、誰が相手でもそつなく振る舞いきちんと結果を出す。何でも屋の専門家のような人もいます。
私には無理なので、それよりも全精力を一つの職種や業界に注ぎ込んで、深くかつ狭く絞り込んだ方が知識も深まるし信頼も得られます。
機械加工、水産加工、印刷、農業職種…と毎日職種バラバラにリストを作ったり、営業活動をするのはかなりしんどいですよね。現在担当しているのが機械加工職種であれば、その企業の経営陣の人脈を活用すること。多くの同業者を知っているんですよね。私も紹介して頂いたこともありますし、どうやって顧客を拡大するのかを質問したところ、具体的なアドバイスをいただきダイレクトメールの発送先(地域)を絞り込むことができました。
日刊工業新聞や業界紙、業界誌には対象業界の同業者団体や専門家によるセミナーなどがあります。これらの会議に出席すれば、自分をアプローチすることが容易です。自分が属している業界の集まりですと、たしかに名刺交換もしやすいし、話をするのも容易でしょう。しかし、仮に、JITCO交流会に参加したとしても、同業他社である組合と技能実習生受入れ企業の職員が参加しているだけで、顧客を獲得するのはかなり難しいでしょう。そもそもみんな同じ仕事をしているので、相手にとってあなたは新鮮に映りません。
また、企業さんとお取引の話を進めるにしても、すでにどこかの組合とお付き合いのある方たちばかりなので、横取りするのも気分良くありません。
逆に組合が製造業の専門的な集まりに参加してこそ、あなたの存在は光ります。
業界、職種の歴史を調べたくなる
機械加工などをずっと担当していると、フライス加工、旋盤加工は一体いつの時代に生まれ普及していったのか?と気になるものです。
『すべての機械やそれらの部品は工作機械を通じて作られていることから、 工作機械は「機械を作る機械」「マザーマシン(母なる機械)」ともいわれている』
当たり前の事かもしれませんが、機械を作る機械言葉が物作りの原点。汎用からNC(数値制御式)に変わっていた機械加工の歴史なども非常に面白いです。業界の歴史について知っておくと企業の経営者からは一目置かれますし、あなたが企業に注ぐ情熱が並々ならぬものであると思われるでしょう。
一つの業界、一つの企業で垂直的な営業をすることです。特に技能実習生の新規顧客拡大では、紹介を通じてのパターンが多いです。信用を勝ち得ていくのは専門知識と、技能実習生たちを如何に管理し、企業の不正行為に目をつむらずに堂々と指摘すること。企業と意見の違いでぶつかることはあったとしても、誠実に臨むことで信頼を得られます。多少ぶつかったって構いません。雨降って地固まると言われますが、まさにその通りです。
深堀り営業して顧客を拡大していくには?
- 企業を担当しているのであれば真摯に監理し信頼を得る。
- ターゲットの業界について学習する。
・本を読む
・業界団体に加入し、集まりに参加する。
・業界の情報を常にネットや雑誌で収集する。
・業界アナリストのレポートを読む