明らかに失踪するだろうという状況を作らない

「外国人技能実習生が何時失踪するかわからない」

おっしゃるとおりです。でも、このセリフが出てくるのはある意味正常です。なぜなら、

  • 企業はコンプライアンス重視。
  • 外国人技能実習生の待遇が良い。
  • 居住環境もよい。
  • 残業もほどほどある。
  • 技能実習生と日本人スタッフの関係も良好。

普通に考えて失踪する状況ではありません。失踪が起こったとしても企業や監理団体には責任はないといえるでしょう。

では、失踪しそうな条件とは?

  • 手取額が少ない。賃金未払いなどがある。
  • 外国人技能実習生への暴力。
  • 居住環境が悪い。

言うまでもありませんが、それすらわからず馬鹿な建築業経営者たちは失踪してもお構いなしに次々と外国人技能実習生を受けれています。賃金未払いは論外だとしても、雇用契約どおりに賃金を支払っており、人権侵害がなければ失踪されたとしてもお咎めなしです。

車での移動で一日の拘束時間が6時間だったとしても、その分は無給です。労働時間が4時間だとしたら一日の給与など微々たるものです。そりゃあ失踪しますよね。このような状況であるのに、ひっきりなしに技能実習生を受け入れたがる企業は完全なブラック。

  • 企業の経営者が派遣機関からマージンをもらっている
  • 日本人が絶対入社しないような超ドブラック企業




鬼畜企業はさておき。
その他の「これは失踪してしまうぞ!」という条件を見てみましょう。

  • 技能移行試験に落第した。
  • 建築現場に入れなくなってしまった。
  • 解雇を宣告された。

技能移行試験は再試験があります。これに落ちたら在留資格の変更はできません。よって在留期限切れで帰国となります。不合格の通知を伝えたところで本人は納得いたしません。不合格したことを伝えたら最後、彼らは高確率で失踪します。

そもそも、再試験まで落ちるなんてことはまず無いのですけれど。1%前後いました。期間が切れる2ヶ月前に資格変更手続きを行います。その際、合格した同期の実習生と同様に書類手続きを行っている振りを装います。落第した人間からも、申請書類一式に本人のサインを貰い、証明写真をもらいパスポートや在留カードを回収します。

反則ギリギリですが、数週間在留カードといパスポートを預かります。彼の期限が切れる直前に落第した旨を伝えます。その日に帰国させます。強引ですが、彼らに考える時間を1日たりとも与えないこと。失踪を計画するでしょう。派遣機関の駐在員と共に訪問することです。

建築現場で時々注意されること…。

「技能実習生のAさんさあ・・・日本語が下手すぎて話になんないわ。もう現場立入禁止ね」

技能実習生を受け入れている企業は超零細建設業です。下請けの下請け。
彼らが発注者に逆らえるわけがありません。ということで、この技能実習生は仕事がなくなってしまいました。働けなくなってしまったわけです。だったら帰国しか無い。この時も同様です。すぐに帰国の手はずを整えるべきですが、ちょっとかわいそうです。派遣機関の人間と協力して説得すること。失踪しないよう十分な対策を取ってから実行に移してください。

解雇を宣告

一ヶ月前に解雇を通告する…。この常識は彼らには通じません。1ヶ月も与えたら失踪すること間違い無し。1ヶ月の解雇手当を渡してその日にお帰りいただく。説得も必要です。懲戒解雇処分という手もありますが、これは事前に労基署に報告しなければならず、1ヶ月の解雇手当を払う方が無難です。

ルールに従って彼らに事実を伝えてしまい、大やけどを負ったことは何度もあります。無防備、危機意識の薄い企業は、上記3点をうっかりと伝えてしまうことが多いです。伝えたら最後だと思ってください。監理団体もすぐに伝えないこと。中国だろうとベトナムであろうと、民族性は我々日本人と全く違うんです。日本のようなぬるま湯ならどこでも生きていける。そう思っているのが彼ら。

本人の咎により日本で実習ができなくなった実習生は容赦なく帰国させること。これに尽きます。


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