前回、『外国人技能実習受入で行ってはならない営業手法3つ』という記事を書きました。
受入企業を増やしたい!けど、違法行為をしてはいけません。
1.知人から紹介してもらう
組合の理事より おすすめ度:S
これが一番です。組合の理事を勤めているのは、受入企業の社長さんたちなので、彼らは非常に顔が広いです。取引先、下請け、親会社、個人的な知り合い…などなど。技能実習生が頑張ってくれているという話を見知らぬ人から聞くよりも説得力がありますし、聞き手としても安心して受け入れができるのでしょう。
お客様(受入企業)からの紹介 おすすめ度:A
大変ありがたいです。何年か受け入れが続いていれば、お客さんから他社の紹介をいただくことがあります。でも、職種が合わなかったり、どう見てもブラッキーな企業な場合、お断りするのが非常に難しいです。値引きしろと言ってくる企業もありますし、紹介者がいい人でも、紹介してもらった先の企業がとんでもないってことがよくありました。
派遣機関からの紹介おすすめ度:B
これは玉石混交です。良い企業を紹介してくれることもありましたが、基本的に「他の組合で面倒見きれないから、こっちに持ってきた」的な問題のある企業が多いですね^^;それと、組合だけ変更する場合って、以前の組合にめちゃくちゃ問題があって、企業さんも「組合はろくでなし。信用できるのは派遣期間だけ」ってところが結構あります。その間に割って入るのが難しいし、派遣機関からは紹介してやる代わりに監理費を安く叩いてくることがあります。
問題があっても、組合の言うことよりも派遣機関の言うことを聞くことが多々あります。中国の派遣機関よりも信頼されていない感覚、正直ショックです。ということは、以前取引のあった組合がとんでもなく悪いってことだったのでしょう。
2.DM(販促用ダイレクトメッセージ)で営業 おすすめ度:B
販促用のDMを作成しました。FAXDM、郵送でパンフレットのような形で送ったこともあります。これは数撃ちゃ当たる方式ですね。非常に不効率かもしれません。しかし、家に帰ると色々な会社からDMが飛んできますし、会社にも法人営業向けのDMが毎日毎日飛んできますよね。ってことは、一定の効果があるんです。
私たちは累計10万部以上送ったと思います。業種や地域を絞って送りましたね…。反応率は0.6%程度でした。成約率はもっと低かったですね。でも、結果的に8社と契約して、今でも全社とおつきあいがありますし、そのうちの一社は毎年40名入れてくれるドル箱企業です。
正直根気が必要です。上司や経理から経費の無駄遣いは辞めろと言われても、続けていくふてぶてしさ。結果を元に上司たちを説得していく努力。
3.飛び込み営業 おすすめ度:D
多くの人が嫌がるあれです^^;文字通り飛び込んでいきます。定期巡回などを終えてから、周辺のそれっぽい企業にビラを撒きつつ訪問営業。飛び込みだけでの営業は時間とコストの無駄だと思いますが、組合職員の度胸試し、根性をつけるための訓練にはぴったりだと思います。私も飛び込みはやりましたw営業で仕事を取るというよりも、やはり根性をつける、とにかく相手に食らいつく練習。
奇跡的に1件取れたこともあります^^;
でも、あくまで奇跡であって「飛び込み営業は効率的」と思い込んでしまうのはよくありません。一件取れてしまうと、次も取れるのでは…?と、思ってしまうのは危険です。指揮官が一件取ったことに気を良くして、回りを煽るのはNGです。
4.テレアポ⇒FAXDM おすすめ度:B
テレアポ。電話が出来てからずっと続いている営業手法です。オフィスで仕事をしていれば、1日に何回も法人営業の電話がかかってきますね。ネット全盛時代でもいまだに根強く残っているのがテレアポです。テレアポは非効率であると思われがちです。飛び込み営業と比べて遥かに効率は高いし、体力的な負担も軽いです。それでも、怒鳴られたり、ガチャ切りされると精神がすり減ります。凹みます。
でも、やり方次第でうまくいくのがテレアポです。思いつきで始めてみてもすぐに心が折れてしまいます。テレアポの前の段取りが必要です。
- リストを絞ること。ターゲットとなる職種、地域を絞り込む。
- 電話のマニュアルを作成する。
- 社内でマニュアルに則って練習する。
- マニュアルトークのアップデート。
- 実践。
- マニュアルトークのアップデート。
- 実践。
- マニュアルトークのアップデート。
・・・。
電話で成約はまず無理です。最終的な目標は販促用のFAXを送ることです。FAXの内容を検討して、より詳細な資料を送る、もしくは訪問につなげるような構成にします。テレアポ営業については別の機会に書かせてもらいます。
5.無料説明会を開く おすすめ度:C
ホテル等の会場を貸し切って外国人技能実習生に関する説明会です。費用はかかります。場所代、更にダイレクトメッセージを大量送付する必要があります。どれだけの人数が集まるか予測がつかない中、説明会の開催日を決めます。当日一人も来ないかもしれない可能性だってあります。
ただ、説明会後のフリータイムでは企業の方と親睦を深め、次のステップへ進むことができます。ただ、費用等でリスクが高いため、ある程度資金に余裕がある時に行った方がよい手法だと思います。それと、知名度の高い監理団体ですと非常に効率的でしょう。
私の同僚が以前勤めていた組合でこの手法を試したことがあります。定員30名に対して、集まったのは7名でした。この中から1社契約にこぎ着けたそうです。ただ、投資した割にはあまり元は取れなかったとのこと。やっぱり組合の知名度って大切ですね。
6.地元の商工会議所の集まりに参加する おすすめ度:B
商工会って零細企業、大きくて中規模企業の集まりです。地方によって企業規模、企業数の隔たりはありますが、場合によっては効率的だといえるでしょう。かつては商工会が監理団体として受け入れた時期もありました。現在は儲からないし、リスクが高いので受入を行っている商工会は以前よりも減りました。
うちの元上司(不正行為を行っていた)は、商工会で農業系、建築系の企業を数社引っ張ってきました。もちろん、監理費も叩かれ、入管法、労基法なんて完全無視の酷い企業ばかりでした。この上司は派遣機関からマージンをもらっていたので、とにかく実習生を受け入れれば自分の懐に金が入る。失踪しようが3年いようが構わない。
商工会に加盟している企業によりますが、人脈作りに役立つ出会いがあるかもしれません。
7.ネットでの集客 おすすめ度:A
お金があれば、ホームページ作成会社、SEO会社と協力というか…丸投げをして集客します。グーグル検索で上位検索されるために資金をガン!と投入するやり方ですね。集客力はあると思います。うちの組合はSEOに頼っていませんが、ネット経由で成約できたのが3件ありますから、馬鹿にできません。
やっぱりB判定が多いですね。よく言われることですが、楽な手法はなかなかありません。数をこなして営業方法の質を上げていく。継続して行うと同時に手法をマイナーチェンジしていく。これにつきます。