組合員を増やす活動。つまり営業ですな。
営業をするにあたり、まずは社内での決裁や予算、どんな手法で営業をしていくのかを予め話し合ってから、実行に移ると思います。この辺は省かせていただき、顧客開拓のため、どんな手法に関わらずターゲットとなる企業を絞り込んで、リストを作成しなければなりません。
ここでは私が営業を行う際に取ったリスト収集方法をご紹介いたします。
1.地域を絞り込む
大手の特殊法人である監理団体は、全国の企業相手に受け入れ事業を行うことができます。しかし、普通の組合ですと地域の限定という縛りがかかっている場合があります。
2.職種を限定する
漁業はちょっと特殊なのでさておき。ごく普通の組合さんであれば(うちがそうですけど)、下記職種はなるべく手を出さないことをおすすめ致します。
- 農業
- 建築関係
- 縫製
- 水産加工
- 機械保守
1.~4.は過去記事で何度も危険性を触れてきましたが、機械保守もあまりおすすめできません。機械保守の職種の定義などをご覧いただければ、日本語ができない外国人技能実習生ができる仕事内容じゃないんですよね。一昔前まで、どんな機械でも保守点検が必要なことから、入管に対しては機械保守点検で申請し、企業配属後は超単純なライン作業をやらせていた企業がたくさんあったようです。その為、現在この職種に関しては入管の厳しいチェックがはいります。もちろん、本当に申請職種と合致した職種であれば問題ありません。
3.リストの入手方法
(1)工場ガイド おすすめ度:S
地域、職種が決まったらいよいよ具体的に売り込み先の企業をリストアップしていきます。
気をつけなければ行けないのは企業の規模です。従業員数、資本金等です。従業員数は実習生の受入人数を決定する重要な要素です。また、一概には言えないものの、ある程度の従業員数を抱えている企業であれば、零細企業と比べて遵法精神はあるでしょうし、無茶苦茶な法律違反をすれば企業イメージを傷つけてしまうので、滅多なことはしないと思います。
- 職種
- 地域
- 従業員数
- 資本金
この4つが一目瞭然、パッと分かるようなリストはないのか?
あります。ネットで検索すれば企業リストを販売している業者がわんさかとあります。ただ、値段もそれなりにしますし、情報の精度に差があるのも確かです。見極めが難しいのですが、私どもの組合で使用したのは、工場ガイド(現在CDは在庫のみ)です。当時はWindowsXP用のCD-ROMしか販売されていませんでした。しかも、その当時ですらVista、Windows7が主流の時代ですよ^^;でも、商品の質は非常に高かったです。ここからデータを抽出して、ダイレクトメールをぶっ放しました。郵送代を安くするため、DM発送業者に依頼しました。彼らが言うには、「工場ガイドのリストの返送率は非常に低い。リストとして精度が高い」とのことでした。
更新年度によりますが、工場ガイドはおすすめです。
(2)工業団地を検索 おすすめ度:B
対象地域にある工業団地を徹底的に洗い出します。と言っても、今はネットで簡単に情報が得られますので苦労はしません。工業団地のHPには企業のリストがあるので、これを控えます。ただ、工業団地には大抵工業団地組合があります。組合全てが監理団体とは限りませんが、中には監理団体として活動しているものもあります。その場合、アプローチしてもけんもほろろに断られてしまうかもしれません。しかし、営業なんて断られてなんぼ。リストにはきちっとくわえておきましょう。
(3)各地の商工会 おすすめ度:C
商工会は地域差があります。経験上超零細企業が多く、企業数はたくさんあるけれども、ネット検索をするとHPがなかったり、従業員数が少なすぎて、リストアップできた企業は少なかったです。
(4)求人誌、タウン誌をチェック おすすめ度:C
地方に出張した際、TOWNWORKなどのフリー求人誌をお土産に持って帰ってきました。ここに掲載されている企業は間違いなく働き手を求めています。問題は、これらの企業の仕事と受入職種が合致するかどうかです。受け入れたいけど職種が合わない場合が多かったです。
(5)業界団体を探す おすすめ度:B
食品、プラスチックなど、業界団体が日本にはたくさんありますし、それらに加盟している企業もたくさんあります。零細企業から大企業まで幅広いです。業界団体そのものが監理団体ってこともありますが、それでも希望は捨てないでください。加盟はしているけど、ほとんど団体とは交流していない企業も多くあります。加盟している企業を一つ一つ検索していきます。従業員規模もそこそこで、職種も合致することが多く、検索していても徒労感に襲われることはありませんでした^^
(6)大企業のHPからグループ会社、子会社を芋づる式にピックアップ おすすめ度:A
大企業のホームページを見ると、子会社、グループ会社、場合によっては協力会社の一覧があります。今熱い?惣菜職種であるコンビニ弁当企業を例に上げると、母体がパン製造会社であったり、製粉会社であったりします。山◯パン、フ◯パンなど大手パン製造企業のグループ会社はたくさんありますし、職種も技能実習職種と合致している場合が多いです。
パン製造は流石に営業をかけられまくっているはずです。まあ、技能実習業界もすでに飽和状態ですし、どの職種も色々な組合からアプローチを掛けられまくっています。巡回した時もお客さんから、
「またなんとか組合ってところから営業の電話が来てさ~」
と言われることがあります。
機械加工、溶接など鉄関係の手堅い職種、プラスチック系など王道の物作りの大手企業からグループ会社、小会社、協力会社を洗い出していき、リストの精度を高めていきましょう。
おすすめ教科書
成果を上げるには?ダイレクトメールの革新・・・。これらはどの業種でも求められるもの。実習生受け入れ事業の業界ですと、受入企業を開拓する時は、どうもコネなどに頼りがちです。ゼロから営業を始める時、広告作成で行き詰った時頼りになる一冊です。顧客にインパクトを与え、新たな切り口からアプローチできる知恵がぎっしり詰まっています。
リストが揃ったらいよいよ営業です。
テレアポにするのか?FAXにするのか?ダイレクトメールを郵送か?はたまた飛び込み営業か^^;?拙い私の経験ですが、手堅い結果の出せたそれぞれの営業手法を公開して行く所存です。