外国人実習生の「搾取」、厚労省が派遣機関に初の実態調査へ…1年で7000人超が失踪
2023/01/01 17:44厚生労働省は2023年度、日本に派遣される外国人技能実習生の高額な費用負担や人権侵害の実態を調べるため、各国の送り出し機関に対し、初めての現地調査に乗り出す。少子化による人手不足が進み、円安で日本で働く魅力も低下する中、実習生への不当な扱いを是正しなければ人材確保が難しくなると判断した。
調査は23年度、実習生の多いベトナムや中国などを中心に行う。送り出し機関などに対し、実習生から徴収する費用の内訳を聞き取るほか、受け入れ業務を担う日本の監理団体との金銭のやりとりも調べる。
関係者によると、送り出し側から監理団体へのリベートが常態化し、実習生の費用に上乗せされているとの指摘もある。リベートは技能実習適正実施・実習生保護法で禁じられているが、実態は不明で、行政処分された例はほとんどない。

ようやく、日本政府が重い腰を上げてくれそうです。
「たちの悪い送り出しを処分しろ」と、私もこのブログで言い続けていましたが、もう何年も経っていますね。いち監理団体職員が思っていたことを、いつまでも実行しない組織。技能実習制度の問題の根本の一つに、送り出し機関が実習生から徴収している費用があることは前からわかっていたはずなのに…。


- 日本国政府の調査に、送り出し国政府と送り出し機関が協力するのか?
- 日本国政府の調査に強制力はあるのか?
- 見せしめ効果を狙う
それでも、やらないよりかは遥かにマシです。
まずはベトナムと中国とのことですが、両方とも共産主義国です。「上に政策あれば、下に対策あり」のお国柄であり、賄賂も当然のように行われています。いくら行政が、民間企業に圧力をかけても、行政職員自体が腐っており、民間企業に対して抜け道(賄賂や便宜供与)を準備し、結局うまくすり抜けられてしまうケースが多いです。
そもそも、外国の送り出し機関が、日本政府の指示に従い、調査に応じるのでしょうか?もちろん、厚労省が当該国政府から許可をもらうなり、協力して調査を行うのでしょうけど…果たして当該国政府が承諾するのでしょうか?
承諾したところで、嘘八百を述べるだけでしょう。
当該国政府にとって、都合の悪い送り出し機関、言う事を効かない機関は日本政府の調査に便乗して、不良送り出し機関のレッテルを貼って潰しにかかるかもしれません。しかし、外国政府の調査がきっかけで自国の民間企業が潰されることを、メンツにこだわりプライドだけは高い中国などが受け入れるでしょうか?
日本政府に対する印象をよくするために、ベトナムあたりは、少々調査に協力するふりをして、零細企業を数社潰してくれるかもしれません。
私が予想するに、良くてその程度の結果です。
それでも、「日本政府の調査により、送り出し機関が潰された」実績は残りますし、実習生送り出し国は多少緊張感を持ってくれるかもしれず、結局は日本国政府の目的はその程度かもしれませんね。
制度を批判している左翼団体やマスコミに対するガス抜き程度…にもならないか。
不思議に思うのは、中国の送り出し機関を調査すること。
派遣者数は相当減っていますし、もう制度的にも人材が枯渇し「終わった国」なのに。ベトナムはともかく、これから派遣が見込まれるスリランカやカンボジア、ミャンマー、インドネシアなどの東南アジア諸国でしょう。
それと、少子化による人手不足なんてまだ言ってるのか?
零細から大企業まで、正社員として雇用する意識がまったくなく、都合の良い非正規ばかりの募集であり、賃金が安いから働きたくないんです。少子化による人手不足なんて、まやかしですねえ。。。新聞も所詮は企業の広告で食っている連中ですから、根本的な問題には突っ込まないのでしょう。
送り出し機関を選ぶときのポイントを書きましたので、ご参考にどうぞ。
