備忘録でも書いたように現行制度へ移行してからというもの、法律やルールが変わっており旧制度と同じと思ってぼーっと仕事していると足元をすくわれることになります。私自身あの運用要領を何度も熟読したわけではないのでスキだらけですよ。
で、気になったのが名義貸しの部分でございますよ。
そもそも名義貸しとは具体的にどんなことなのでしょうか。
法第38条 監理団体は、自己の名義をもって、他人に監理事業を行わせてはならない。
パターンとしては、
- 民間アパートの一室を借りて組合職員なりアルバイトを常駐させているにも関わらず、支店として登記せず機構に届出をしていない。
- 株式会社、有限会社などに組合の看板を貸して、監理事業を丸投げしている。
うちの組合はアルバイトを雇っています。東北や関西地区の通訳、緊急時本社から組合職員がすぐに駆けつけられない場合、とりあえず通訳を先行させるためです。
組合の支店や拠点などは構えておらず、監査や巡回を行う際は本社から組合職員が行き、それに通訳が同行する形をとっています。
ところが、知り合いの組合職員によると支店を設けているにも関わらず登記をしなかったり、登記をしているにも関わらず外国人技能実習機構に支店として届出を怠っていたり。
このようなずさんな運営をしている監理団体に機構の臨検が入り不正がバレる。改善命令になったのか、それとも是正指導、是正勧告程度で済んだのかはわかりません。
知り合いが在籍している組合に新入社員が入社。その方は以前組合に勤めていましたが、機構の手入れが入り、支店をきちんと機構に報告していなかったため閉鎖せざる負えない状況に追い込まれ、人員削減が行われたとのこと。どんな処分がくだされたかわかりませんが、とりあえずその組合自体は生きながらえているとのこと。
気になったので付き合いのあるChina派遣機関の職員に聞いていました。
「お付き合いしている組合で、名義貸しして潰れた組合をご存知ですか」と。
名義貸しの意味についてしばらく説明した後、
「あーそういう組合さんならありますよ」
とのこと。
やっぱりあるんですね。
「才谷さんの組合で私の知り合いを雇ってくれませんか。組合がヘマ(名義貸し)やって失業しちゃったんですよお」
話を聞くとその方もかなりずさんな監理しかできないそうなのでそれ以上採用の話は進みませんでしたが…そもそもそんな人材を私に紹介するなっ^^;!
機構がどれだけ取り締りを強化しているかわかりません。ちょろっとアパートを借りて、団体に監理を丸投げして自分は汗をかかずに監理費を稼いでいる団体があるようであれば、徹底的に不正行為として取り締まってほしいです。支店という名ばかりの名義貸しが通用しては絶対にならない。
もし、本当に機構が一生懸命この手の不正に対して厳しく臨んでいるのであれば大歓迎です。失踪や左翼新聞が大好きな日本人の外国人への人権侵害ネタではないため、メディアが注目しない内容ですが、実習制度を運用していくにあたって大事な決まりです。
悪い組合はガンガン締め上げ、悪徳理事長たちをしょっぴいていただきたいものです。