失踪した元外国人技能実習生と入管、警察のイタチごっこは終わらない

当組合傘下の受入企業のご担当者のご実家が農家を営んでおり、そこで中国人技能実習生を受け入れておられるそうです。

「うちの実家で実習生入れているんだけどさ、日本語もうまくならないし真面目じゃないんだ。才谷さんなら上手く管理してくれるでしょ?」

「ありがとうございます。そうですね…。農家の管理をされている人は、手練手管が多いと思うし、私はまだまだヒヨッコですから買いかぶりですよ!」

と、話をはぐらかそうとしたのですが、意外と食い下がってくる企業担当者。当組合は新規で農業の受け入れはご法度、完全NGであることをやんわり伝えましたが、「聞くだけ聞いてあげてよ」と押してくるのでやむなくお会いすることになりました。

 

農家で捕物帖のお話を聞く…

農家のご夫婦にお会いしてお話を伺いました。
って言うか…茨城県鉾田市じゃないですか!?農業職種であることもさることながら…ちょっと遠慮したい地域です。

ご夫婦のお悩みを伺いましたが、まあ、よくあることですね。言うこと聞かなくなる。日本語がうまくならない。態度が悪い。派遣機関も監理団体も適当な管理である…。

「中国人は駄目だからベトナム人を~」

と、監理団体や派遣機関、実習生の出身国を変えればすべてがうまくいくと思っている零細企業(ここは個人農家ですけど)の考え方。どうして実習生たちのやる気がないのか、どうやったら日本語を上達させるか、自分たちにも何か落ち度はないか…などとは絶対に反省しない人達。

 

不法就労者の需要と大量検挙の流れ

  1. 農家から外国人労働者の需要がある
  2. ブローカーに依頼して身元不明の外国人を雇用する
  3. 怪しげなアパートに外国人を押し込む
  4. 噂を聞きつけた警察がアパートを包囲して大捕り物

まあ、彼らの愚痴は適当に聞き流しておりましたが、気になるのはこの農家さんの周辺には失踪した外国人技能実習生が多く集まっているとか。

「警察だか入管だかわからんけどさ、朝方…っていうかまだ夜明け前の午前2時、3時にだよ。アパートをぐるりと囲んで、外国人たちを片っ端から捕まえているのよ。大変だよね~。一度見たことある。大捕り物だよ。ヒヒヒ!」

詳しく聞いてみると、ご近所のアパートには東南アジア、中国から来たと思われる人が住んでいるようで、居住者が頻繁に変わるとのこと。出入りが激しく「こんなアパート(8部屋程度)にこれだけの人がよう住めるよなって思ったんよ」と思うほどだそうです。

失踪した外国人技能実習生を人手の少ない農家に紹介している悪徳ブローカーが存在しているそうです。決まったアパートや掘っ立て小屋のようなぼろぼろな家に外国人を押し込み農作業をさせているとのこと。

これだけ派手にやっていれば警察や入管の目にもとまるのでしょう。
裏付け捜査を行った警察が、アパート周辺を完全包囲。警察が踏み込むと蜘蛛の子を散らすように逃げているのですが、そこは百戦錬磨の日本の警察。蜘蛛の子一匹逃しません!

 

 

「俺も一度夜中に見たことあるけど、ヤクザたちが喧嘩しているのかと思ったよ」

と、おっしゃっていました。

身元がはっきりしない外国人が住めるアパートなんて、まっとうな日本人だったら住まないでしょう。外国人が一斉に検挙されても、しばらくするとまた別の外国人たちが住んでいるそうです。不動産屋もそんな連中住まわせなければトラブルが回避できるのでしょうし、地元の警察も怪しげな外国人に貸さないよう指導すれば済む話だと思ったのですが、警察もこの手のアパートをゴキブリホイホイ代わりにして不法就労者を捕まえられると考えているので泳がせているのかもしれません。不動産屋も儲かるし。

もしかして、警察と不動産屋も組んでいるのかな?
警察や入管としては、外国人不法就労者を捕まえることも仕事の一つですが、本来の目標は悪徳ブローカーを捕らえることでしょうね。

話を聞いていると、時々あるそうです。大捕り物。やっぱり茨城県鉾田市は不法就労者の温床なんだな~。

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