企業担当者の口調一つでその企業における外国人技能実習生の地位がわかる

損益計算書を見るとすぐに怪しい項目を発見。
材料の仕入れに金がかかる。薄利多売の製品とはいえ、経常損失がウン千万。
その他収支を計算して…純損失が５４００万円。で、管理費一般の項目を見ると…
役員報酬が１億２０００万円ｗｗ

赤字埋められるだろ！

「計画書なんてかけないからさあ～才谷さん書いてよｗ」

バカが…恥ずかしくないのか？従業員規模３００名の会社なんだからしっかりしてほしいもんです。私は当然書きませんってか書けません。「役員報酬を減らして利益に繋げたい」とでも書くようにアドバイスしました。

入国できるのかな～…。

「外国人技能実習生との接し方」？？

で、まだ何かグズグズ言っており、辛抱強く聞いていると、
実習生に関する指導要領的な物を紙でほしいようです。実習生に関する指導内容、日本での生活に関する注意は、すでに採用時に渡していると伝えたら、

「そうじゃなくて。監理団体さんからうちの従業員に対する注意事項。中国人を使う時に注意することってありませんか？」

わかりづらいな～。日本人だけど日本語が下手すぎです。
話を聞くと、外国人技能実習生への接し方を教えてほしいとのことでした。１０年以上他組合を通じて、中国人技能実習生を受け入れているのだから分かりそうなもんですけどね。
中国人技能実習生を受け入れるので、公衆の面前で大きな声で叱責しない。メンツにこだわる人種云々については口頭で説明しました。やっぱり文書で書いてあげた方がいいかも。

でもね…気になったのは「中国人を使う」の一言。
使うなんて言葉は使っちゃいけません。特に近年派遣社員や契約社員、アルバイトの待遇改善についての声が上がっています。

「バイトを使う」
「派遣を使う」

などの表現方法は良くありませんからね。
特に人権人権とうるさい外国人技能実習生に関しても同様です。

「外国人技能実習生を使う」

なんて表現は数年ぶりに聞いた感じです。担当している企業の担当者さんは「外国人技能実習生を受け入れる」「お願いする」「雇用する」という言い方です。
「使う」という表現は避けた方がいいですよとアドバイスさせていただきました。
こういった一言を聞くだけで、何となくこの会社における実習生の地位がわかるものです。

現場の日本人従業員が実習生を小馬鹿にして揉めたことが過去に数回あったので、「実習生への接し方」を文書でほしいそうです。

とは言え…こんな事は個々人のモラルの問題ですし、従業員のマナー、モラル向上は雇い主である会社の役目です。組合からモラル的なことを直接現場の人間に指導しても聞き入れてくれないでしょう。担当者と話していて思ったことは下請けはこき使う、安く使うもの。上から目線で下請けに接しているんですよね。こんな企業で働く従業員の質も知れたものです。

私が文書を書いたとしても読みもしないでしょう。
ワンマン経営何だから、従業員のモラル向上も強引に推し進めてやればいいのに。

「企業さんから従業員さんに啓発した方が効果的ですよ」

と、伝えました。
意味がわかっていないのかポカンとしており、文書で作ってくれの一点張り。ダメだこりゃ。まあ…書きますけど。

今ある組合を通じて実習生を入れていて、その派遣機関の人間にも会って話を聞きました。

• 最賃７５０円未満地域で最賃で働く。
• 残業超過しまくり。
• 寮も狭く汚い。
• 寮費も安くはない。
• 有給は取らせない。
• 経営陣はとにかくケチ。
• 労災を認めたがらない。