技能移行試験を合格させるための5つのやるべきこと

技能移行試験の準備をしっかりしないと合格出来ない=技能実習2号になれずに帰国するハメになります。

実習生に対して常日頃伝えているにも関わらず、落ちる人が時たまいます。落ちたら再試験を行い大抵の場合は合格します。本人たちも必死ですし、職能の人たち、もしくはJITCO認定職種の団体も多少優しくなってくれている気がします。

「基本的に合格させるためだけの試験」
「技能実習2号移行への通過点にすぎない」

と思われています。
でも、キチッと勉強しておかないと結構落ちます。
試験に不合格の時は、実技試験は受かっても学科試験に落ちるケースが大半です。実技で落ちるのは工業包装くらいじゃないでしょうか^^;?




試験対策は怠るな!

通常、技能実習生が来日して8~10ヶ月後に技能移行試験があります。
この間技能実習生がしっかり日本語を勉強し、尚且つ技能移行試験用の勉強を1ヶ月くらい前から自主的に勉強していれば大概受かります。もちろん職種、取り組んでいる実習と技能移行試験の学科内容がピッタリマッチしていないことってありますよね。

マッチはしていても、普段そんな単語使わないとか。
単語が専門的すぎて普通の辞書に載っていないことは良くあります。企業の担当者に「これって何ですか?」と聞けばいいし、現場で実物を見ればすぐにどんな意味かわかりますよね。

試験対策を実習生に丸投げしては絶対に駄目です。
試験に対して危機感を持っている人、基本的な日本語ができている人は自学自習しますし、わからないことは人に聞きます。日本語がある程度できているということは、

  • 自分は外国で暮らしている。
  • 外国で暮らしていくにはその国の言葉を覚えなければならない。
  • 言葉ができないと仕事を覚えられない。仕事を任せてもらえない。

ことを理解している証拠です。

当たり前のことを当たり前にやっている人たちです。
この記事を読んでいる人は、こんなこと当たり前だろ。わざわざ書く必要ないだろうと思われているはずです。しかし、技能実習生ってこんな当たり前のことができてない人が多いのが事実です。自分の日本語レベルが低い、試験に落ちたら帰国しなければならないことが分かってないのかな…と感じることすらあります。

 

技能実習生のポテンシャルにたよっていてはいけませんので試験対策を行います。

まずは過去問をゲットする。
過去問は職業能力開発協会で手に入れます。過去問は学科、実技試験ともに1部500円です。実技試験は全くと言っていいほど変更はあり得ませんが、学科試験は毎年内容が違います。そのため、職種によっては数年分の過去問を販売しています。工場板金は5パターンくらいあったような…。
JITCO認定職種については、技能移行試験を実施している各協会にお問い合わせ下さい。販売もしくはネットでダウンロードできるものもあります。

管理団体も本番の試験に立ち会いますし(学科は入室不可)、特に初めて実習生を受け入れた企業さんは不安でいっぱいです。移行試験前に1,2回は通訳も兼ねて試験準備をしましょう。

正直、監理団体の人間が実習生受入れ職種を熟知しているケースは稀だと思います。長年やっていれば多少詳しくはなれますが、多くの職種を扱っているため、傘下の企業の受入職種をマスターするのは難しいです。
対策

  1. 実習生に危機感を植え付ける
  2. 試験勉強をする前に過去問をとりあえず解かせる
  3. わからない単語を調べる。
  4. 過去問をひたすら説かせる&定期的に模擬テストを行う

1.まずは実習生に技能移行試験について再度説明します。

入国前の実習の心構えですでに通知済みです。しかし、採用時の説明会では実習生達も採用試験を終えて疲れ、またはホッとしているし、何でもかんでも「はいっ!」と応えていただけなので、右耳から左耳に話が抜けていた可能性が高いです。

実習生とのトラブル回避術!外国人技能実習生と採用時に実習生活での約束事を決めておけ!

巡回訪問の度に「技能移行試験に落ちたら~…」と繰り返し頭に刷り込むか、試験2ヶ月くらい前から意識させましょう。

勉強しないとやばい!
落ちたら帰国!

と、実習生に思っていただけたら成功です。



2.過去問を解かせる

あなたも英検に始まり、簿記検定試験、その他資格にチャレンジしたことがあるはずです。どのように試験勉強しましたか?
まずは過去問をやってみたという人は多いと思います。

  • 過去問を解きまくって試験の傾向を知る。
  • わからない問題を参考書等を使って理解していく。
  • それから過去問をまた解いてみる。
  • わからないことを調べる。
  • 一度二度解いた過去問をまた解いてみる。

これの繰り返しです。同じ問題でも何度も解くことで知識として定着します。
技能移行試験は基礎2級(JITCO認定職種については基礎2級程度のレベル)ですから、そこまで難しくはありません。上記のステップができれば良いですが、日本語が上手くないので、まずは過去問を一度解かせましょう。

 

3.単語の意味を調べる

上述したとおり、まずは辞書で調べさせても良いですが、おそらく専門的すぎて一般的な辞書にはない用語ばかりです。そのため、企業担当者にお願いして単語の意味を説明してもらったり、現場で現物を見て確かめるのが手っ取り早いです。

「専門用語が難しい」と言う実習生や企業担当の方が多いですが、専門用語はそれほど難しくありません。特殊で専門的なのは確かなものの、覚えてしまえばそれまでで、日ごろ使っている工具の名前を日本語で知る。普段やっている作業名を改めて知るだけの話です。

実習生に説明すれば「ああ、そのことか」とすぐに理解してくれます。
実習生が引っかかるのは基本的な文法や単語。

専門用語だけ覚えろという人もいらっしゃいますが、やはり基本的な文法や単語を知らないと文章の意味がわからず、知っている専門用語の意味だけを追って当て推量で回答してしまうケースが多いです。

日本語は否定、肯定が文末に来るので最後まで読むように。
広い、狭い、大きい等の基本的な形容詞を覚えておく。
その他の基本的な動詞、副詞も同様に覚えておく。

結局日常会話で使う単語を理解していないと、文章問題を解くのは非常に困難です。毎月宿題を出して無理矢理でも日本語学習に取り組ませましょう。

技能実習生の日本語教育。配属後にも日本語学習を継続させよう!



4.過去問を解かせる、模擬テストを行う

上述したように繰り返すことで知識、語彙が定着します。同時に日本語の勉強にもなりますね。過去問が2パターン以上ある職種なら良いのですが、1パターンしか無い職種もあります。企業さんに強力をお願いして、問題を作ってもらえたら最高ですね。私もお願いして作っていただいております。残念ながらすべての企業ではありませんけどね。作ってくる企業は少ないです。

その場合、私が作ることもありますが、専門的な知識がないので日本語の文章をいじる程度です。それでもやらないよりはマシです。
ここまでやればほぼ間違いなく合格できます。
中にはどうしても物覚えの悪い実習生はおりますが…それは例外ですね^^;

今までの経験上、千葉県の職業能力開発協会が一番判定が厳しい気がします。事前準備をきちっとして試験に臨ませましょう!

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