外国人技能実習生に時給300円で働かせている企業がある?

一昔前までは、外国人技能実習生に残業をやらせておいて、割増賃金を支払わないどころか、定時間の賃金を下回る金額しか与えていない企業がありました。時給750円だけど、残業した分の時間は時給500円になる。それでも実習生達は仕事をしていた。残業代未払い、計算ミスを装った未払い。

この手の案件は以前多く見られ、裁判にまで持ち込まれたケースもありました。その為、法律がどんどん改正されました。不良企業の締め出しに一定の効果をあげましたが、まだまだ悪徳企業は残っています。通常の精神、常識を持った経営者であればこのような悪事をしないのですが、金儲けに目がくらんでしまうと法もクソもあったものではないのでしょう。

「人身売買」の根絶に取り組むNGOなどでつくるグループが6月13日、参議院議員会館で集会を開き、実態調査と被害者保護の法整備を訴えた。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

人身売買というと縁遠いように思えるが、これは日本でも存在する話だ。たとえば、都合のいい話を聞かされ、借金をして「外国人技能実習生」として日本にやってきたところ、1時間300円程度しかもらえないような劣悪な環境で長時間働かされた、というようなケースが現実に起こっている。

NPO法人・移住連代表の鳥井一平さんによると、そうしたケースや建設現場で働く実習生が暴力を振るわれるケースなどが相次いでいるという。鳥井さんは、彼らが借金や強制送還の恐怖、複雑な契約にがんじがらめにされ、劣悪な環境で働くことを余儀なくされているとして、「これは人身売買、奴隷労働の構造だ」と語った。

技能実習制度とは?

この「外国人技能実習制度」は本来、国際貢献の一環として、日本の優れた技術を途上国の人たちに伝える制度だ。ところが、現実には実習生が単純労働に従事されられ、人権侵害も相次いでいるとして、国連人権理事会などから繰り返し批判や勧告を受けている。

今年11月に施行される「技能実習法」では、実習生への人権侵害行為等に罰則が設けられるなどの保護が盛り込まれたが、逆に受け入れ枠や職種は拡大された。

「留学」のはずが……

集会ではほかに、アルバイトで学費・生活費がまかなえると聞いて「留学」したところ授業がほとんどないまま長時間労働をさせられたケースや、仕事があるといわれて来日した外国人が違法な性産業に従事させられたケースなどの報告があった。

集会を主催した「人身売買禁止ネットワーク」共同代表の吉田容子弁護士は、こうした実態は、まだ十分に把握されていないと指摘。今後、政府とNGOが共同で「実態調査」をすべきで、人身取引の被害者を保護し、権利を回復するための法整備が必要だと訴えた。

リンク元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170614-00010004-bfj-soci

ある意味外国人技能実習制度の『遺産』のような企業です。一昔前までの典型的な搾取系受入企業。私の組合ではすでにこの手の企業は絶滅しましたが、取引している中国派遣機関に話を聴いてみると、5社ほど賃金未払い系の会社があるそうです。職種は全て縫製。

・残業未払いが多い。
・残業代は400円。
・割増賃金を支払わない。
・月の残業時間が120時間超え。
・小さなプレハブに4人住ませている。

 

賃金の未払いだけでなく住環境まで最悪と来ています。縫製業は厳しいと言われており、外国人技能実習生を受け入れてようやく回っている状態です。しかし、これを理由に違法行為を正当化は出来ません。残業時間が120時間って…過労死レベルですよ?全て西日本にある企業だそうです。

この派遣機関は比較的まともな方なので、どうして違法行為に加担するのか?と、たずねたら、

「いや~~~、一社あたり20人以上受け入れてくださるので…」

ってことはそこそこの規模ですよね。私の組合でもかつて縫製業を2社ほど受け入れておりましたが、社長や職員の遵法精神がゼロなので辞めました。うちの組合では縫製業をブラック認定して受け入れを中止しました。法律を守ってらっしゃる縫製業さんもあるのでしょうけど…痛いところが目立つ業界です。

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