ここまで堕ちたか…。実習生にアルバイトを紹介する組合

派遣機関の方とお話をしていると、想像も出来ないような組合があるものですね。前回の記事でも書きましたが、またしても西日本です。

  • 外国人技能実習生は実習実施場所以外での実習。
  • 実習職種以外の職種での実習。

は禁止されております。退社後、アルバイトをするなんて持ってのほかなわけです。私もアルバイトをしていた外国人技能実習生を帰国させたことがあります。組合としては、違法行為を行う外国人技能実習生を指導し改善させる。それでも改善しない、または改心しないのであれば取り締まる覚悟で、彼らに対して厳しい処置をしなければなりません。

企業がやたらと技能実習生を甘やかしていたり、企業と技能実習生が結託して組合を騙すようなことがあれば、組合としては彼らに対してガンとした態度で臨まなければならないのです。

ところが、監理団体である組合が事もあろうに、外国人技能実習生にアルバイトを紹介しているというとんでもないケースを耳にしました。

「組合さんが実習生にバイトを紹介しまくっていて困っているんすよ~。才谷さん、何か良い方法ありませんかね?」

と、取引のある派遣機関の部長に聞かれました。企業はその事実を知らないようですから、企業に報告して企業から組合にげんこつを落としてもらわないと効き目がありません。派遣機関がいくら組合に注意しても聞かないでしょうから。

残業が少ない時期になると、技能実習生たちが猛然と組合に抗議に来るそうです。

「残業が少ない!残業させろ!企業と交渉しろ!」
「残業がないなら日本で実習する意味がありません。帰国させてください」

もう無茶苦茶。

で、困り果てた組合は技能実習生たちにアルバイトを紹介したそうな。派遣機関によるとバイト先は以下のとおりです。

  1. 個人経営の喫茶店
  2. 中国人が経営している中華料理屋
  3. 人手不足で困っている工場

です。

2.については頷けます。不法だろうとなんだろうと安い賃金で働いてくれる人が居たら、構わずに雇うのが中国人。1.3.は組合の個人的な知り合いがいるそうで、そこにお願いして働かせてもらっているそうです。当然のことながら地方の最賃未満。日本語がうまくないから安く使えると言って、雇ってもらっているそうです。

「これは邪推ですけど、この組合も紹介料として時給の一部をピンはねしているんじゃねーかなあ~」

と、派遣機関の中国人。

かもしれませんね。私はこんな話初めて聞きましたよ。どうなっているんでしょうか。彼いわく、企業も実習生がアルバイトをしているのを黙認しているとのことです。その方が、残業が少ない時にトラブルにならないからという理由で。

この人達って法律わかっているんですかね?企業ぐるみ、いや、組合ぐるみで外国人技能実習生にアルバイトをさせて平気な顔して受入を継続している。

ちょっとねえ…最近思うんですけど、極端な法律違反。法律違反というよりも日本の法体系に挑戦するような不正行為を働く組合や企業の話を聞くと、この手の経営者たちって日本人なのだろうかと。もちろん、悪事を働く日本人もいるのですが。話を聴く限り、日本人的発想じゃないんですよね。もうちょっと後先考えて行動できると思うんですが、儲けの手段が刹那的過ぎて情けなくなります。

タイトルとURLをコピーしました