外国人技能実習生を説得する時の注意点

外国人技能実習生の受け入れを行っていると、大なり小なりトラブルはつきものです。実習生の出身国によってトラブルの種類、発生の仕方が異なりますが、監理団体のスタッフが彼らを説得していく上で注意点がいくつかあります。



出身国と同じ国の人を説得にあてる

中国人実習生なら中国人のスタッフを、ベトナム人実習生ならベトナム人のスタッフをトラブル処理に当たらせる。これはある意味正解ですが、できれば日本人のスタッフも同行すべきです。しかし、実習生のトラブルが起こると、外国人スタッフ一人にいかせている監理団体が多いのが実情です。

外国人スタッフ一人に任せても良い案件

  • 実習生同士の喧嘩
  • 家族との不和に関しての悩み相談
  • 恋愛問題

実習生の出身国の習慣を熟知している外国人スタッフの方が話がまとまりやすい案件ですね。

実習生同士がケンカっ!仲裁は難しいのかな

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日本人が対応すべき案件

  • 労務問題
  • 日本人社員とのトラブル

労務管理については日本人がすべきです。日本のルールは日本人の口から説明することが大切です。外国人スタッフに任せてしまうと実習生たちは甘えてしまうのか、都合の良いように解釈したり、無理やりお願いすれば大目に見てもらえると思い込んでしまうことがあります。

特に、残業や夜勤などをさせてくれとお願いする中国人技能実習生は多いです。
入国前にも、配属前にも「残業や夜勤は会社の経営状況、実習生の個人の能力によって変わる。会社が決めることで自分たちが決めることではない」ことは重々伝えていますが、いざ現場に入ると「残業させろ!」と始まります。

これらを再度言い含めます。妥協は一切ありません。しかし、外国人スタッフに任せてしまうと、聞き手の実習生たちは「建前だろう。お願いすればなんとかなる」「自分たちの代わりに会社と交渉してくれ」と始まります。

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その点、日本人の口から伝えると「交渉してもダメだ」と納得(諦めてくれる)してくれます。

日本人職員とのトラブルについても、日本人の考え方を理解しているのは日本人ですから実習生も聞き耳を立ててくれます。外国人スタッフから同じことを話しても、聞く耳を持たなかったり、企業側からは『このスタッフは結局は実習生の味方ではないか?』と思われてしまうことがあります。

その点、日本人なら企業側は安心します。味方、もしくは公平に裁いてくれるだろうと思ってくれるでしょう。
私も上記1.2.のトラブルに対応してきました。私はほとんど一人で対応してきました。中国での滞在経験があるので語学ができることと、彼らの行動様式考え方がある程度わかっているのでそれなりに対応はできます。中でも面倒なのが実習生同士の喧嘩です。喧嘩してある程度殴りあった後なら事後処理だけで済むのですが、喧嘩の仲裁は難しいですね。

怒っているし、方言丸出しで何を言っているかもわからない。お互い理不尽なことばかり言っている…。収拾がつかない場合は派遣機関の駐在や中国人スタッフと一緒に仲裁に当たりました。


腹が膨らめば…怒り半減!?

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これはあくまで私の経験ですが、何らかのトラブルが起こり実習生を説得する際の基本として「食事をさせてから話し合う」があります。巡回に行くときは仕事が終わって一息ついている時が多いと思います。まだ、この時は食事を作ったりシャワーに入ったりしている頃です。

そこで、実習生の不満、理不尽な言い訳を聞くと丸く収まりません。説得するにしても時間がかかります。人間、お腹がいっぱいになった時が油断する時です。食欲が満たされないとイライラしますよね?

食欲が満たされれば心がおおらかになり、妥協しやすくなります。

私は食事前に実習生と真正面からぶつかります。

「わかった。取り敢えず食事をしてからまた話しあおう」

と、伝えて食後に話し合います。
この方が、お互いの妥協点が見つかりやすく、彼らも話を飲んでくれることが多いです。

何度も書きましたが、トラブルをいかに解決するかも大事なのですが、最も大事なのはトラブルを発生させないようにあらかじめやってはいけないこと、していいことを言い含め、巡回のたびに何度も繰り返し指導していくことです。

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