うちが管理している中国人技能実習生がまたしても不倫しておりました。まあ、不倫どうこうは目をつむってやりたいのですが、彼女を宿舎に招き入れたり、同室の実習生たちにまで気を使わせているとなると由々しき事態です。規則を破ったということで、何らかのペナルティ。あるいは帰国というケースもあります。
以前もこんなことがありましたし。
今回のケースはダブル不倫
不倫、浮気は時折見られましたが、今回は不倫カップルであったことです。中国人男性と中国人女性のカップルです。両者とも母国に妻子、夫、子供を置いた身の上で不倫しています。うちが管理しているのは男性の方なのですが、宿舎に呼びこんで宿泊させる、シャワーには入る、食事もしていく。ほぼ毎週末来ていたので、ついに頭にきてしまった同室の実習生2名が私にタレコミにやってきました。
彼女がいるという噂はちょっと前から耳に挟んでいたので、派遣機関にも伝えておきました。ただ、証拠も証言もないので、とりあえず口頭注意はしていました。
ところが、収まるどころかエスカレート。
彼の同室の実習生が、「彼ら二人の見たくもない、あられもない姿を見てしまった」というある種被害報告が入ったので、派遣機関の駐在員とともに説教。一通り月並みの注意を、口調厳しく叱りつけた後、
「家族に言うからな」
この一言が効いたようです^^;そりゃあそうだわ。
妻に言ってしまったら、実習どころではなく、失踪してしまいかねませんので、彼の両親に実情を報告しました。派遣機関の駐在員曰く、両親から不倫を思いとどまるよう説得しましたとのこと。以来、ここ3ヶ月は平穏を保っております。
ケース2 勝手に帰国
このスタッフが担当している企業でもダブル不倫事件が発生。
こちらが管理しているのは中国人男性。不倫していることが明らかにも関わらず、うちの中国人スタッフはこの問題をほぼ放置。注意はしたと言っても、企業や派遣機関に知らせず、自分ひとりで解決しようとしたそうです。ただ、「不倫はいけないよ」と言っただけ。燃え上がる二人にこんなのは寝言にすら聞こえません。
- ルール違反はイカン!
- 倫理に反することはイカン!
- 違反した場合、厳しい措置を取らざる負えない!
ことを伝えなければならないのに、やたら甘やかしてしまったんですね~。
ある日、彼の姿が宿舎から消えました。土日休みで月曜出勤日に急に居なくなりました。うちのスタッフが駆けつけた所、完全にもぬけの殻。同室二人が出勤しようとした時は居たとのこと。月曜日に無断欠勤して荷造り、失踪したようです。
失踪がわかった月曜の夜、家族に連絡しても「何も知らない」とのこと。まあ、そうでしょうね。仮に金銭目的で失踪したことを知っていたとしても、絶対に口を割りません。
家族に話を聴いても無駄というわけで、実習生への聞き込みを行いました。すったもんだをしていると、不倫相手の連絡先をゲット。その日は連絡したけれども繋がらなかったようです。
数日後、失踪した本人から連絡がありました。
「不倫したことが妻にバレたので帰国した。垂れ込んだのは不倫相手の中国人」
とのこと。不倫相手は今の旦那と別れてでも彼と再婚したかったようです。かたや男性の方は、遊び半分だったにも関わらず、その彼女と「妻と別れてお前と結婚する」と吹聴していたようです。彼女はそれに勇気づけられたのかどうかわかりませんが、彼の実家に連絡し、妻に直接「今は不倫相手だけど、彼と結婚する」と伝えました。
実習生の妻は猛然と怒って、「離婚してやる!」と怒鳴りつけたようで、その日の翌日彼は慌てて帰国したそうです。
…。
そりゃあ、彼の両親だって知らんわな。
彼は妻とは離婚したくなかったんですよ。なんとも身勝手な男です。企業さんは彼の勤務態度は素晴らしく、戦力として欠かせない人物だったので、是非帰ってきてほしいと言っていたようですが…。当の本人は妻と揉めまくって、最終的に実習を放棄。
「離婚しないで~!」
と、泣きついた挙句、妻の方からも「二度と日本に行くんじゃないよ!」と、無事に仲直り。
しかし、尻拭いは組合がしなければなりません。
物分りのよい企業さんだったので、ことは大げさにならなかったようです。人選ももちろんですが、恋愛問題はいくら厳しく言ったところで、防ぎようがありません。
なるようにしかなりません。
不倫への対応
発見したらすぐに注意をして、良識ある行動を取ってもらう。それでも言うことを聞かない場合、彼の両親、兄弟から説得してもらうのがベストです。それでも言うことを聞かなければ、最低限会社のルールを守ってもらう(門限時間の遵守、他人を宿舎に入れない等)。それでもダメであれば帰国しかありません。
厳しくというよりも、筋を通しながら説得して行くことが大切です。