このブログもなんやかんやで数年経ちました。
だらだらと起こった出来事や思ったことを書いてきましたが、実習生事業に関わる出来事をジャンルごとにまとめていこうと思っております。
入国前講習中に起こった事件をまとめていきたいと思います。
採用後の説明についてはこちらをご参考ください。こんな過疎ブログでも人気記事の一つとなっております^^;
https://gaikokujinginoujishu.com/?p=56
技能実習生が研修中に起こしたトラブル
技能実習生が妊娠
厳密にはトラブルなどではなくおめでたです。ただ、彼女は新婚であり旦那さんとの間で子作りなど家族の計画もあるだろうから、思い直した方がよいと伝えておりました。採用面接中、その子は「是が非でも日本に行きたい…」と涙ながらに、受け入れ企業さんの前で泣いて訴えたため合格。私はこんな涙をいちいち気にしていたら、面接にならない。テストの成績が良くても、泣き落としてくる人はおすすめできません。
が、企業さんは採用。
研修が終わり、出国準備が整い・・・。
彼女が妊娠したと報告がありました。補欠を正採用しようとしましたが時すでに遅し。
喧嘩、恋愛、突然の辞退…。採用時に補欠を確保しておくのは大事なことです。
恋愛問題
入国前の技能実習生たちは、送り出し機関が管理している全寮制の教育施設で2,3か月訓練しています。軍隊式でみっちり叩き込まれているし、日本でお金を稼ぐという大きな目標を持った同志が集う場所でもあります。さまざな企業に配属される予定の男女がひしめいています。だから、恋愛にも発展しやすい。
恋愛をしてもかまわないのですが、恋愛をしているうちに「私たち、日本に行くのをやめました。二人で中国で働きます」なんて人もいました。辞退してしまいました。
また、研修中に恋愛し来日後も交際を続行。二人とも別々の企業に派遣され離れ離れでしたが、男性(他組合)が期間満了直前に失踪、茨城県の農家で不法就労しておりました。女性(うちの組合が監理)も期間満了直前に失踪し、彼氏のもとへ身を寄せておりました。失踪から3か月ほど経って、私は居場所を突き止め県警へ情報提供。すぐに動いてくれたようで女性だけは確保し帰国してもらいました。
喧嘩
全寮制で規律も厳しく、中国では東西南北様々な地域から実習生から集まります。言葉や風習の違いから喧嘩になることもあるようです。面接では態度が良かったのに、入寮後規則違反をしまくり、教官に立てつき喧嘩騒ぎを起こす。同期と喧嘩を起こす。寮では酒が禁止されているのに、酒を持ち込み酔っぱらう。挙句の果てに喧嘩。
このような人物は非常に危険ですから、早めに決断しましょう。
欠員対策
補欠を確保しておくこと
補欠は必ず確保しておきましょう。面接に合格後、彼らが入寮するまで大体2週間程度です。入寮後、1か月を過ぎると問題児が出てくることがあります。問題児が実習を断念した場合、次点者が繰り上がります。
しかし、補欠の人たちを長期間拘束できませんし、補欠の身分でも他の企業からのオファーがあったらそちらの面接を受けてしまいます。
それでも補欠を確保しておくことは大切なことです。就職先が見つかっていなければすぐに研修させられますし、入国手続きも始められます。
「補欠は長期間保留できないからいらない」
という企業さんもいますが、私の経験上、何度も補欠に救われた経験がありますので絶対におすすめします。
送り出し機関との連携をしっかりと
講習中の技能実習生たちが、規則違反をしたり、喧嘩などのトラブルを起こしても組合に伝えない送り出し機関とは付き合うべきではありません。金儲けの商売とはいえ、誠実さのかけらもない送り出し機関などと付き合うと監理団体、企業までが被害に遭います。規則違反、喧嘩、恋愛問題などを正直に伝えてくれることは信頼関係を作っていくための最も基礎的な部分です。毎週あるいは月に2回でもいいので、講習中の様子を報告させましょう。
感想
やっぱり一番の肝は送り出し機関との信頼関係ですね。事件をもみ消されたらこちらとしてはどうしようもありません。選抜時に良い人間を選ぶのも大事なことですが、やはり人間です。面接時に取り繕われたらわかりません。採用試験に合格したら終わりではなく、講習中も採用試験の一部であることを実習予定者たちに強く伝えてくれる送り出し機関がいいですね。組合も技能実習生たちに指導するだけでなく、送り出し機関にも厳しく指導していきましょう。