結論から言いますと、
実習生の中で日本語レベル、素地、勤務態度が良い人間を選んでリーダーにする。リーダー手当を渡します。宿舎内での問題、実習生の不満をすくい上げてもらい、企業や組合に報告してもらいます。
リーダー手当を与えるのはお金で釣っているように見えますが、管理する責任もあり、プレッシャーもあり、役職手当と言い換えてもいいでしょう。
中国人技能実習生が20人以上もいると監理は難しい。
中国人が中国人を管理するのも良いのですが、中国式の縛り方なので、実習生に関する法律を無視したり、人権侵害をしたりしてしまいがちです。多いのが罰金ですね。口喧嘩したら罰金○円、喧嘩したら○円などです。
それと中国人と日本人では価値観が違うため、日本人や日本社会にとって駄目なことでも中国人にとっては何の問題もないということもあります。
月一回の巡回で実習生や企業が抱える問題を探し出し、解決することはほぼ不可能です。私は中国語が話せますが所詮は外国人が話す中国語。ネイティブではないので、実習生たちに嗤われることは度々です。
やっと企業や組合の人間がトラブルを知った時は、喧嘩がすでに派手なものになっており、怪我人、器物破損など彼らが隠しきれなくなった時です。
リーダーにはきちんと管理するよう言いつけておきます。何か問題があったらすぐに伝えるようにと。
彼から報告を受けて本人に注意をすることはありません。彼ら自信が疑心暗鬼にかられてしまいなおさら喧嘩の火種が広がってしまいます。
「この企業でこんなことをしている人がいますよ。私は知っていますよ」
と言ってはNG。「他の企業で起きたことである」ことを前向きにして、客観的に事実として伝えること。悪い事例の一つとして説明し、「君たちの間ではこんなことは行われていないよね?」と遠回しに伝えること。何年か監理の仕事をしていれば、
などをこちらは知り尽くしている。実習生が何を考え、どんな行動を起こすかを事例を上げて述べ、その時組合と企業はどう対応するかを説明してあげます。
抑止効果はあります。抑止効果って目で確認できないんですよね。問題が起こらないから。
ちょこちょこ問題が起こるのはやむを得ませんが、大事件になるのを防いでいるし、勤務態度等に問題があり中途帰国させたこともないので、この企業については抑止効果があると思っています。何も言わなければ、しなければ抑止効果はゼロです。
抑止効果がわずかでもあるのであればすること。こちらがどれだけ本気で管理しているか、規則を守らなかったらどうなるのかをきちんと説明し、それを破ったら有言実行で処分をくだしていく。
そうでないと20人以上の中国人技能実習生を管理するのは難しいです。