技能実習適正化支援センターTITSCさんの6月のニュースレターを転載します。
今月のレターも非常に濃厚、且つ実務的な内容が網羅されています。
こちらがTITSCさんのホームページになります。
ぜひご参考ください。
「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議」の中間報告書において、技能実習の新たな制度から特定技能制度への移行を円滑なものとすべきことが指摘されています。
制度面に関心が集中している中で、今回は主に特定技能への在留申請手続面の観点から、述べてみたいと思います。下記3.のとおり、TITSCは特定技能申請についてお手伝いできますので、ご検討いただければ幸いです。
弊センターではZOOMを活用してオンライン相談ができる体制を整えています。
技能実習についてご不明な点があれば、下記のメールまたは電話からお気軽にご連絡ください。
1.申請作業の重い負担
(1)特定技能の申請においては他の在留申請と比べても多くの書類を準備する必要があり、特に初めて特定技能申請を行う場合の書類準備はたいへんな作業となると承知しております。
就中、所属機関(受入れ企業)が関与して準備する書類として、申請人に関する必要書類や所属機関に関する必要書類の種類・量が多いため、所属機関の負担は重いものがあります。
(2)更に、申請書類の中には申請人の国籍の外国語で記入する書類があります。
支援計画書や雇用条件書等の書類がこれに当たります。
また、健康診断個人票についても外国語で書かれており、医師による手書きの部分については、意味が判明しづらい箇所があったりします。これらの文書作成については、その国の言葉を理解する人の支援を得ても相当の時間を要することになります。
(3)加えて、入管HPでは支援計画書と健康診断個人票についてはオリジナルの提出が要請されていると判断されますが、写しの提出の可能性については入管側の回答がはっきりしていないため、確実を期すため、申請者が居住している国からの郵送によるオリジナルの送付を受けることになります。
このことも書類準備に時間がかかる一つの要因と考えられます。
これらの点を含め所属機関側にとって申請に対する負担が大きすぎるとの印象を持ちます。
2.入管の審査期間は長期化
(1)入管HPでは在留資格認定証明書交付申請の標準処理期間は1~3カ月とされていますが、特定技能については、最近は審査期間が長期化しており、最近の筆者の経験では認定証明書交付を受けるまで4カ月近くかかりました。所属機関としては申請人に一刻も早く日本に入国して業務に携わってほしいとの観点から、入管の特定技能のカウンターに赴き審査状況を照会するケースが多いとみられますが、入管側から、特定技能申請が増大しているため審査に時間を要している、結果が出るまでもう少し待ってほしいとの対応を取られることが多いと認識しています。
入管側は審査人員を増員して対応していると聞いていますが、今後特定技能申請が増大すると見込まれる状況下では処理期間の長期化は今後も続くものと予想されます。
(2)なお、余談ではありますが、東京入管2Fの特定技能カウンターや隣の就労資格の相談窓口には常に多くの相談者が押し寄せており、順番が回ってくるまでには長時間待たされる状況になっています。
更に言えば、東京入管への電話相談はほぼ繋がりません。
そのため、電話は初めから諦め、東京入管に赴き、長時間待つのを覚悟でカウンターでの相談に臨むことになり、時間を浪費している関係者が多いと思われます。
3.TITSCの意義と提案
このニュースレター受信者で登録支援機関となっている監理団体の皆様も入管への特定技能申請取次の際や申請後の入管への対応に様々なご苦労を経験されていると推察いたします。
また、大きな負担を感じている所属機関の多くの方をご存知ではないでしょうか。
新制度の下で特定技能1号及び2号が拡充されることに伴い、特定技能分野の入管への申請件数が更に増大することが予想されます。
TITSCには特定技能申請書類作成に豊富な経験をもつ行政書士が在籍しております。
また、外国語にも精通した行政書士もおりますので、是非ご相談いただければと思います。
最後に、特定技能の制度面について、筆者として取り上げてほしいと思っていることは、家族を本国に残して日本で就労している1号特定技能外国人には、現状では家族帯同が認められていないということです。
そのため、家族に会うために休暇を取って本国に一時帰国したり、或いは家族が日本に来たりしているケースが多いようです。
最大5年間家族と離反することになり、現状の制度に不満を感じる外国人は多く、今回の制度見直しに併せ、人道的観点から1号特技技能外国人にも家族帯同を認めるべきだと考えます。
【発行元】
技能実習適正化支援センター
(Technical Intern Training Support Center)