何か物足りない。ベトナム人実習生を受けいれている会社を訪問

中国人技能実習生をメインに担当していますが、時々ピンチヒッターでベトナム人を受け入れている企業も巡回しています。

当然ベトナム人の通訳を連れての訪問です。

はっきり言って一人で訪問するよりも断然楽です。実習生との会話はほとんど彼任せです。私の方から注意事項や世間話も振りますが、通訳というフィルターを通して伝えますし、相手の言葉も通訳を介してです。日本語だけ話して巡回を終えます。日本語だけなので中国人相手にこちらの拙い中国語だけで渡り合う辛さはありません。ストレスはほぼなし。

ベトナム人実習生のお部屋はきれいでした。中国実習生の部屋にある嫌な油臭もなく、部屋も散らかっていませんでした。きちんと掃除をしており、身なりもシャンとしてるので、部屋の整理整頓に関する小言は一切言いませんでした。

 

通訳を連れての巡回などは楽?

中国語又はベトナム語を話せない日本人スタッフは、いつも通訳を連れて行動していますが…

「こんなに楽だったのかよっ!」

と、今になって実感。私は常に一人で巡回、時には監査。配属、現場通訳を行っているし、トラブル処理も基本的に一人です。所詮は外国人の中国語なので、中国人実習生に笑われることなんてしょっちゅう。そのたびに、彼らを叱りつける流れです。

「巡回はそれほど疲れないだろ」
「外を回ってたほうがらくだろう」
「一人20社ぐらい担当できるだろw」

そりゃあ、通訳連れて話したら楽でしょうよ。おまけに、彼らはほとんど実習生とは話しませんし、実習生の相手は通訳任せ、その間に企業担当者と話す。

私の場合は、まず担当者から問題点等を聞き、それから実習生と面談。注意事項や問題点を伝え、実習生からのフィードバックを企業担当者に伝える。現場を巡回しながら実習生と話す。問題のある実習生とは個別に話す。宿舎で待機中の夜勤者がいる場合、夜勤者のいる時間帯にも訪問する。

大変ですが、充実感もあります。

充実感という点では、言葉が通じないベトナム人実習生と通訳を介して話すのはなんだか物足りない。仕事をした感覚がほとんどありません。

おまけに一人で行動すれば人件費節約になります。

「経費節減!」

と吠えている上司が一番使っているんですよ。企業を訪問する時は常に二人。私よりも二倍の交通費と人件費がかかっています。

 

実習生の母語で話さなくても当事者感を持つべし

実習生の言語で実習生と話し、主に自分が管理するので、良い実習生を選んで会社に迷惑をかけないようにする。自分の仕事の負担にならない実習生にしようと、選抜試験は本気の本気で取り組みます。中国の現地面接が終わったその日の夜は、お客さんと食事をして、マッサージなどへ行きますが、マッサージしながらすぐに寝入ってしまうか、ホテルに変えるなりすぐに爆睡です。

私はいつも寝る前にお風呂に入る習慣がありますが、中国で面接を終えたあとはその限りではありません。シャワーにすら入らず眠ってしまい、朝起きてからようやくシャワーを浴びる感じです。ものすごく疲れるんですよね。

「面接?楽で楽しいじゃないか」

他のスタッフはみんなこう言います。筆記試験内容も厳しくない、どころか、筆記試験していません。面接のみです。企業の担当者さんと一緒に面接に行っていますが、あまり良い人材を取れていないようです。

配属されるなり、

「労働条件が違う」
「残業はたくさんあると言ったのに全然ない」

失踪したりね。

どのみち、実習生とは直接話さないし、ゴタゴタが起こってもベトナム人通訳や中国人通訳に処理させれば良いと思っているから真剣に選んでないのだろうか…と思ってしまいます。どうもねえ・・・「実習生、企業を監理する」という当事者意識に欠けている気がするのです。

本当に面接が楽しい、外国出張が楽しいのであればそれはとても良いことです。ただ、それは仕事をきちんと済ませた人間が言えることであって、遊び目的だけだったら、仕事が楽しいってことではありません。
ベトナム人がトラブルを起こしても、私一人では言葉が通じずに対応は不可能です。直接彼らとの会話ができないというのが、ちょっと物足りないですね。まあ、慣れていくしかありませんし、彼らの習性をいち早く理解し柔軟に対応できるようになりたいです。

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