外国人実習生受け入れを赤裸々にっ!

外国人技能実習生の受入れで起こったトラブル、選抜方法、失踪、どんな監理をすればよいのか…すべて書きますっ!

企業の不正行為

外国人技能実習生受入企業の不正を容赦なく入管に相談した件

 

過去の記事で何度か触れましたが、私が担当している受入企業で不正行為が発見された場合、断固たる態度で注意し、それでも改善しなかった場合は入国管理局に相談してきました。私の相談がきっかけで入管が受入企業に飛び込んだり、臨検と称して踏み込んだこともありません。

これまで入管に相談してきた案件をまとめてみました。

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有給休暇を取らせない企業

私が今は辞めてしまったダメダメ上司から引き継いだ企業さん。
初めて訪問したのは、その企業がJITCO巡回指導を受けた日でした。当時は入社して間もなく、JITCO指導って何をするのかね?という感じでしたし、上司からは

「才谷君は中国語できるから通訳に徹するだけでも構わんよ。必要な資料は企業が全部準備しているし、組合としては何もすること無いから。楽勝楽勝w」

ということでしたので、さしたる不安もなく物見遊山で行って来ましたよ。

引っかかったポイントは

  1. 配属時の健康診断未実施
  2. 溶接職種なのに粉塵の健康診断未実施
  3. 実習生に有給休暇を与えていない

健康診断については資料点検の時にわかりました。有給休暇は実習生とのインタビュー時に明らかになりました。JITCOの巡回では実習生と巡回指導員が二人きりで面談し、1枚紙のアンケートに回答してもらいます。

面談終了。

部屋からできた実習生が、

「なあ、才谷さん。有給休暇って何だ?」

と聞かれたので、有給休暇について説明。アンケートの「有給休暇を知っていますか?」の問にも知らないと回答していました。

「俺も他の連中も体調不良で休んだ時は有給なんてなかったぞ」

と、言い捨てて退出していきました。
JITCO巡回指導員からは「できるだけ実習生にも有給を取らせてくださいね」で終わりましたが、問題は今後です。

実習生から事情聴取

実習生の宿舎を訪問しインタビュー。やはり有給休暇をもらっていませんでした。
企業に事実確認をすると、あっさりと認めました。

「有給休暇を取らせるよりも、有給休暇を残しておいて帰国間際に買い取って上げた方が喜ぶから」

というのが理由でした。

いやいや…。

原則、有給休暇の買い取りはNGです。
もちろん例外があり、認められる部分はあるものの…。実習生の受け入れは労基署、入国管理局と2つの役所からの目が光っています。労基がうるさくなくても入管がうるさかったり。そのまた逆もしかり。

昭30.11.30 基収4718号

年次有給休暇の買上げの予約をし、これに基づいて年次有給休暇の日数を減じ、又は請求された日数を与えないことは(労働基準法の)第39条違反である。

当時、熱い魂を持った先輩職員がおりましたので、彼に教えを乞い企業への対応を学びました。継続して企業へ説得しました。有給休暇以外にもパスポートの預かりがありました。 パスポートの預かりについては、有給休暇と同時並行で指導しまくっていたら、3ヶ月後にパスポートを返却してくれました。

「紛失したり、疾走したらお前の責任だからなっ!」

と、生活担当者から捨て台詞を吐かれましたが…

「おうっ!責任とったるわいっ!」

 

入管へ報告。有給休暇として遡及させた

バレたらまずいぜ~と冷や汗モノでしたが、組合からの文書の警告すら全く無視されていたので報告&相談。今まで発送した4枚の警告文を持って入管へ相談。

「お代官様…どうにかなりませぬじゃろうか…?」

有給休暇は原則NGですが、上記のように例外があり得ます。
それと、労務関係なので入管ではなく労基が主監。そのため、労基に相談されてはということも言われました。ただ、同情的に話を下さり、今回の件で組合さんがどれだけ苦労しているか、真摯に対応していることがわかりました。

いきなり入管が踏み込むことはない…と感覚でわかりました。

ただ、こちらとしてはすでに入管へ言ってしまったので必死です^^;
必死に企業を説得してようやく「有給休暇制度」が実習生に適用されました。直近○ヶ月以内(何ヶ月か忘れた)の病気、ケガなどによる欠勤を有給休暇として扱い、遡及して払わせました。

 

飛ばし行為を入管へ通報

まさに寝耳に水でした。

この企業が飛ばしを…っ!?

比較的しっかりやっている企業さんだったのですが、経営が右肩下がりになるにつれて奇行、奇言が目立つようになりました。

「残業代の割増分を払いたくない」
「残業時間を元に残業代を与えるのではなく、ノルマ制にしたい」
「加工ミスをしたら給与から天引きしたい」

全部ダメだからっ!
やばいぞっ!この企業!と、思い始めました。実習生との面談は毎月行っており、今までこれと言った大きな不満もありませんでした。

しかし、企業がおかしくなると不協和音が聞こえてきました。

「今日はA工場で仕事が無いから、となり町のB社で仕事してきた。夜勤明けだから眠いぜえ~」

いや!ちょっと待てっ!
飛ばしじゃねえかっ!

速攻で企業に確認!
悪びれもせずすぐに認めやがりました。過去記事でも似たようなことがありましたが、この記事の内容はまた別の企業ですw

実習実施機関(受入企業)と監理団体を守れ!受入企業の飛ばしは絶対に防げっ!

何度か文書と口頭で注意しましたが効き目がないので入管へ。

「企業が飛ばしをしておりまして…不正行為決定ですか?」

「すぐに不正行為認定はしませんよ。今回の報告はきちんと記録しておきます。改善しないようであればまた報告下さい」

とのことでした。

入管へ相談したことを企業に伝えました。
企業は顔色変えていましたけど、「そうですか…」と一言。報告しなければならない義務がある。御社一社が不正行為を行ってしまうと、当組合とその他の会員企業まで受け入れ停止になってしまうことを懇々と伝えました。この時ばかりは聞く耳を持ってくれました。

飛ばしはなくなりました。

 

特別教育を行わずに労災発生

「技能実習生にクレーンの特別教育を行った証拠がない!」

と、労基署に言われ是正勧告を受けた企業さんがありました。受け入れた実習生は配属されて3ヶ月経過しており、日本語講習期間中に玉掛けの資格は取らせたのですが、クレーンの特別教育は企業で受けたと聞いておりました。

「受講したから大丈夫」

と、社長は言うものの書面で見せてもらわないといけないので、確認を依頼しておりました。1ヶ月経っても2ヶ月経っても提出してくれない…そんなさなかに起こった労災事故。

事故を報告したら、すぐに労基署の人間がすっ飛んできて監査。
有機溶剤やら配線に関する安全衛生も指摘され…極めつけは特別教育未実施のままクレーンを操縦し、吊り上げた荷物にぶつかりそうになった実習生が身をかわした時に2mの高所から落下。腕を骨折してしまいました。
クレーンの使い方は教えたけど、書面に残しておらず、指定された教材を使っていなかったため労基署からこっぴどく怒られていました。

この件はすぐに入国管理局へ報告。
すったもんだがありましたが、当組合は無傷。企業は書面にて指導を受け、実習生の在留期間が6ヶ月に短縮されるというペナルティを受けました。

玉掛け作業とかクレーン作業とか…技能実習に必要な資格はちゃんと取らせろ!

 

賃金未払い

これは怖かった…。
相手はヤクザのような社長でしたから…別項を設けて記事を書きたいと思います。もはや取り立てのような形で私も半ば喧嘩腰で企業と闘った覚えがあります^^;数年前とは言え…若かったなあ。ノルマ制で残業をさせていて、未払い賃金がしこたま溜まっており、何度も通って払わせました。

ヤクザのような相手だったので、入管に報告することはためらいがありませんでした。
入管へ報告した後も、取り立てに伺い、その度に文書で記録をとり続けました。改善が見られなかったら(っていうか支払うか支払わないかの問題でしょうが)報告してねといういつもの反応。

実習生も1,2ヶ月後に帰国が迫っており、次回の受け入れも無い状態でした。
「もし・・・自分が回収できなかったらこの会社にぶっこんでくださいっ!」

と、お願いした覚えがあります。

結果的に耳揃えて払ってもらえたので良かったです。

 

研修生の残業

2009年に法改正が行われ1年の研修がなくなり、現在の技能実習制度へと変わりました。ちょうどその末期でしたね。研修生たちに残業をやらせていたので、そのことを入管に報告しました。余りにも悪どいのでたまりかねて報告しました。

それでも入国管理局は企業へ踏み込んでくることはありませんでした。

「責任をもって監理していくこと」

と言われましたね。当時は。
当時は監理団体の責任においての監理でしたから。今も責任はありますが、「不正行為を見つけ次第入管へ報告すること」の一文はなかったので、頭を抱えていた監理団体はたくさんあったと思います。

 

入管への報告は怠らないよう!

やっぱり入国管理局に相談するのは勇気がいります。

でも、制度上不正行為を発見次第通報しなければいけないのですから、間違いではありません。これも状況次第なのですが、労基署から受けた是正勧告などの第三者機関から受けた指導については速攻報告していますが、飛ばしや賃金etcについてはワンクッション置いた指導をしています。

まずは監理団体として口頭注意、文書での警告を経てから入管に報告です。

最近は不正行為ネタもなく小康状態です。まあ、でもこれが正常なんですよね^^;


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