建設実習生の受入れは厳しい。失踪の温床と化しているっ!

 
建設関係の実習生が逃げまくっています。
うちの団体が監理している企業でも逃げています。ベトナム人ばっかりです。ベトナム人の失踪率が高いのは、今や業界では常識になっていますが、背景を考えるとベトナム人が悪いと彼らだけを責めるのはどうなのかなと思います。
建設関係の企業にベトナム人がたくさんはいるようになったのは何故か?から考えてみましょう。以前は中国人実習生が多くを占めていましたが、

  • 円安、中国国内の物価高・賃金高
  • 3年前の尖閣諸島問題がヒートアップし、日中関係が非常に不安定であった。
  • 建築関連企業の賃金が不安定。会社から現場までの移動時間が含まれない。
  • 現場での暴力行為

鳶工等の建設現場では、鉄拳制裁等の暴力沙汰も多く、言葉(日本語)の不自由な実習生が日本人職員に暴力を振るわれるという噂をよく耳にするようになりました。建設関係はとにかくトラブルが多い。途中帰国や失踪する中国人実習生が多く、大手の中国側派遣機関の多くは、
建築関連企業への実習生派遣を断るようになりました。
私のお付き合いしている派遣機関さんのほとんどは建築では派遣していません。よほど良い企業だけです。
それだけ企業や賃金体系に問題があるわけです。
「移動時間を含まないのは建築業界では常識なんだっ!」

と、社長様方はいいます。
でも、拘束されるわけですから、被雇用者としては賃金は貰いたいよね…。この点を分かり合えないところとはお取引を遠慮させていただきました。責めて日給にしてもらわないと、時給ではやっていけません。時給でやるにしてもタイムカードできっちり縛るようにする。私は建築関係を1社担当していますが、こちらではタイムカードです。会社から現場への移動時間は片道10~40分なので、そのへんは大目に見てあげているようなので、押した時間分賃金はもらえています。

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こういう言い方をするとアレですが…いわゆるDQN系が多いですね…経営者も従業員も。言葉よりも先に手が出る。労災事故を社会保険で済ませようとしたり、とにかくけちな経営者が多かったです。

これではとてもじゃありませんが、実習生の受け入れなんて無理ですし、失踪しても不思議はありません。このような企業に限って実習生が失踪すると、

「賠償金を払え!」
「次受け入れる時は○人分の管理費を無料にしろ!」

なんて言ってくる人が多いです。
そりゃあ、中国側も派遣を渋るよな…。
という訳で、白羽の矢が立ったのがベトナムです。
ベトナムの物価からしてみれば、建築関係の企業の賃金(手取り)も多少は魅力的に映るでしょうし、日本の建築業界のしきたりにあまり詳しくないためか…派遣を渋ることもなく募集して派遣してはおります。ただ、上記のような建築企業に問題点があるからか、国民性として失踪しやすいのかわかりませんが、トラブルは絶えません。
ベトナム人は従順で大人しいイメージがあるようですが、いなくなる時はさっと前触れ無く消えてしまうので監理する側にとっては気が気でありません。

もし、新規で建築関係の企業と契約を結ぶのなら、

  • 時給制ではなく日給制にしてもらう
  • 時給制ならタイムカードを押してもらい、移動時間も含ませる
  • タイムカードが駄目なら時給そのものを上げてもらう
  • 家賃、水道光熱費を下げてもらう

「技能実習生が失踪する原因は、待遇の悪さなのですっ!」by某地方入国管理局職員
また、常識的な部分も無視できません。厚生年金、社会保険の加入。労災事故は労災事故として処理すること。社会保険で処理させない。至極当たり前のことですが、念には念を入れて契約しましょう。

「この企業は危険だ」
「契約したところでトラブル続出だ」

と、思ったら採算が合わないので契約を見送りましょう。こういう企業に限って監理費やその他費用を値切ってきますし、受け入れたとしてもトラブル頻発で足繁く通うハメになります。

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