外国人技能実習生との会話で気をつけること

企業訪問をしていると、「ああ、この企業は実習生を『中国人』という括りでしか見ていないな」とわかることがあります。

これから書くことはちょっと実習生びいきに聞こえるかもしれませんが、まずは外国人技能実習生本人たちの努力ありきです。ただ、受け入れ側の企業として彼らとの摩擦を起こさないよう指導していくよう気を配る必要はあります。



自分とお前たちとは違う…というオーラを出さない

人権団体みたいな事を書いてしまいますが、差別していなくても自分が彼らよりも優位な位置にいることを悟らせてしまってはいけません。これは日本人同士でも言えます。日本人同士のほうが激しいかもしれません。東大などの有名大学出身者は意識が高く、その他の大学出身者、大卒未満の人間を下に見ている人はすぐに解ります。

仕事中、会議中、自分の専門知識をひけらかしてみる。その話について来れない人間は使えない奴、どうしてこんなこともわからないのかと表情に出してしまう。優秀だと自覚している人って組織にいませんか^^;?でも、本当に優秀な人は専門的な話でも、噛み砕いて分かりやすく話してくれます。それが出来ずに、偉ぶった話をするのは二流以下…。

このような態度を外国人技能実習生にやってしまうと、彼らを刺激してしまいかねません。引け目がある人、コンプレックスがある人、自分の学歴に自信がない人はこういった嗅覚が敏感です。

「日本語がわからないんだから、教えようがない。話したくもない」

「日本語を全然覚えないなんて馬鹿じゃないか」

口には出さなくても態度に出してしまうんです。
現場で実習生を指導されている方の苦労は大変だと思います。言葉が通じなくてイライラする事なんてしょっちゅうです。ただ、見下した態度だけは取らないように気をつけて下さい。

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コンプレックスを抱えた実習指導員は実習生に対する当たりが強い?

彼らも日本人職員との間に壁を感じて話しかけづらくなったり、あっちは日本人、こっちは○○人だからと、交流の意志を絶ってしまいます。また、コンプレックスを抱えた日本人職員の方が実習生を管理する時にも気をつけて欲しいです。普段コンプレックス(学歴、会社内での地位が低い)を感じている人は、自分よりも下に位置している人間(本来上も下もないんですが)が来たと思うと、最初は優しく接してくれます。ただ、自分の期待した反応が彼らから返ってこないと、豹変する時があります。もしくは最初から舐めた態度で接する人。

中国人実習生ははっきり言って愛想がありません。日本人のように常に笑顔を浮かべていないし、話す時も仏頂面が多いです。それを勘違いして反抗的であるとか、こいつは俺と話をしたなくないのだなと判断されてしまいます。



選民意識はNG!

俺はこいつらとは違うという考え方。心の中で思っている分には問題ないのですが、コンプレックスを抱えている人は彼らに対してそれを出してしまいがちです。

現場のお年の職員ですと、スマホ等を見せて「これはお前の国にあるか?」「お前の国でインターネットできるのか?」などと聞いてくる人がいます。物質的に劣っていると思われるのって嫌だと実習生が愚痴をこぼしていました。

外国人研修・技能実習生支援マニュアル

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誰にでも分かるように話すこと

彼らと話す時は分かりやすく話す。説明を長くせずに要点だけを伝えるよう心がける。そういう人ってやっぱり実習生からも慕われます。企業を回っていると実習生と上手く付き合っている人達は、総じて話が分かりやすい、明瞭、仕事以外の話も休憩中に振る。

実習生たちも日本人と話すのならあの人と話す方が話しやすいですよね。この人を中心に他の日本人とも話すようになっていきます。

  • 見下すような態度を取らない。
  • ゆっくりと分かりやすく仕事の指示を出す。
  • わかるまで教えようという心構えを持つ(日本語レベルが低いとどうしても限界があるので、根を詰めすぎないように)

これだけでも随分変わってきますよ!


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