外国人技能実習生が地元の日本語教室に通うメリット

実習生たちが企業に配属してからの日本語学習をどうしていますか?

実習生の日本語がうますぎて返って困る。トラブルがあったという企業、監理団体もあったと思いますが、基本的にメリットの方が多いです。
組合が彼らに宿題を課す、企業さんが週1回彼らに日本語を教える時間を設けるなど、日本語に熱を入れているところもあると思います。

私は宿題を課したり、日本語能力検定試験を受験するよう勧めている他、企業さんの了承を得た上で実習生たちが居住している自治体の日本語教室に通うことを勧めています。

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自治体の日本語教室はお得!

自治体により異なりますが、内容は概ね以下のとおりです。

  • 週1,2回の授業。
  • 授業時間は1時間~1時間30分
  • 月額無料もしくは月額1000~3000円。3ヶ月4000円等料金体系は様々
  • 講師陣はボランティア(日本語教師の有資格者が在籍しているところもあり)
  • 授業に出席している外国人は女性が多く、配偶者ビザを持つ人が多い。

熱心な企業さんは彼らの学費を面倒見てくれています。学習意欲の高い実習生たちは自分で学費を負担して通っています。

しかし、平日の午後に開講している自治体が多く仕事を終えてからいくには無理がある時間帯なので、なかなか実現できていないのが現状です。

「え?そこで変な外国人(特に実習生と同じ母国)の知り合ったらトラブルに巻き込まれるんじゃ?」

と、心配する人がいるはずなので、まずは心配な点から上げてみます。
私が管理する実習生達も通っています。通っていますが、日本語教室に通ったことでトラブルに巻き込まれたり、悪い人と知り合って犯罪を犯した…などは一度も起こったことがありません。

犯罪とはいかないまでも、「善意による変な入れ知恵」はあると思います。例えば、居住している都道府県名の最低賃金が780円だとして、実習生たちの時給も780円だとします。そこで、日本語教室に通う外国人が、

「コンビニのアルバイトだって850円だよ!給与が安すぎる!会社や労基署に文句を言ったほうがいい。非合法の会社だよ!」

なんて言われることもあると思います。

もちろん非合法ではありませんし、賃金についても説明し雇用契約書を結んでいます。

出国前に技能実習生の賃金がどうして最低賃金なのか?をきちっと説明して上げることが大切です。私は出国前に、最低賃金で働くこと、日本の高校性のアルバイトよりも安い場合もあることを話しています。

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やはり、メリットの方が多い

日本語教室に通うことで日本語の上達はもちろん、交友関係も広がるし、視野も広がります。メリットの方がはるかに大きいですね。知らない人たちと一緒に学ぶことは刺激になり、学習意欲が高まり習得のスピードがあがります。多くの技能実習生は同社内の技能実習生たち、もしくは他社の技能実習生と交友関係があるだけで、他のカテゴリに属する人との交流が非常に少ないんですよね。

日本語ができる実習生は同社内の日本人職員と交流し、プライベートでも一緒に遊んだり買い物に行ったりしています。

日本国内の旅行にも行った実習生たちもいます。
京都や奈良、北海道、東京、ディズニーランド、富士山…などなど。自分たちで調べてチケットを購入したり、節約になるからといって旅行会社のパック旅行に申し込んで北海道旅行に行った人もいます。私は一切手助けしていません。企業や我々の許可をもらっていますし、「何かあったら大変だ」「失踪するのではないか?」と心配するかも知れませんが、旅行に行ったり、日本人と積極的に交流する人達は心配するような悪さを働くようなことはなかったです。
少なくとも私が所属する組合の実習生の間では皆無です。

DQN企業に就職し、日本語学習意欲が高く優秀な実習生は不憫ですね。DQN企業は器量がとにかく狭いので、「何かあったら誰が責任を取る?」失踪云々と必ず始まります。確かに身元保証人は監理団体です。

とは言え…こんなの自己責任でしょ?従業員が夏休みに旅行に行って事故起こしたら会社の責任になるのかよ?と。責任転嫁、問題があったらそれを弱みとしてパートナーを揺する。嫌ですわあ…。

 

「しっかり実習をしてくれればありがたい」
ですが、実習生個人個人が日本語を習得し、日本に興味を持って日本人の友人を作ったり、国内旅行をして日本の生活を満喫している姿を見るととてもうれしいものです。

実習生達に日本語を勉強させるのは大変です。モチベーションの低い人達が大半なので、彼らに強制的に学ばせるルールを作り、それに則り指導していくことです。やっぱり実習生は日本語ができるに限ります。

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