技能実習生をポイ捨てしようとする企業

ちょっと前の話です。
時々36協定違反をやらかしたり、技能実習生に指導をろくすっぽせず不満ばかりこぼす、変に甘やかしている企業さんがありました。それでも、そこそこの数を入れてくださっていますし、きちんと話せばわかる企業です。

が、ある時中国人技能実習生が仕事中に怪我を負ってしまい、労災処理を行いました。膝を痛めてしまい医者からも2週間くらいは様子を見たほうがよいと診断されました。膝の痛みは労災事故のメインではなく、ころんだ拍子にちょっと痛めただけです。

ところが、担当者は毎日彼の部屋を訪問。

「明日は出社できるか?」
「もうそろそろ良くなったのでは?」
「やる気あるのか?」

これどう思います?
二日目、三日目は心配して来てくれたのかと思っていましたけど、そうではないことは彼の言葉を聞いていればわかります。

私の携帯に毎日電話。
電話越しに実習生と話をさせて、病状を聞くと同時に「いつ仕事に来れるか」を確認。私は通訳を終えたあと、

「医者からもしばらく安静と言われているのだから、10日間ほど休ませて上げたらどうですか?」

と、言いましたが、もう3日も休んでいるんだ。と。
毎日毎日自宅に職員が来られたらどう思います?この担当者、技能実習生に対して慎重で常に懐疑的な眼差しを向けるのは大いに結構なのですが、行き過ぎていると感じられることが多々あります。

日本人が労災で怪我したら毎日自宅訪問するんですか?と。

言ってやりましたよ。
そうしたら黙っていましたけどね。

「これだけ休まれると帰国も検討しなければならない」

と。

はあ・・・・?

この実習生は日本語も上手で機転も利く。仕事もできる人です。私がChinaに関して批判的ですけれども、受け入れた以上はきちんとした待遇を与えて、3年間ルールを守ってしっかり稼いで、日本を学んで帰っていただく。実習生だからと言うことで、日本人に対しては到底できないような対応をしようとする。

帰国に関しては大反対しました。

日本人が同じ怪我をしたら解雇するのですか?

「するわけない」

と、言っていましたよ。じゃあ、技能実習生を帰国させることはできませんね。
そうしたら、彼は「上の者と相談します」ですって。

ルールを破ったり、日本語を学ばず過度な要求ばかりする技能実習生にも腹が立ちますが、使うだけ使って使えなくなったらポイ捨てする日本人はもっと許せません。同じアジア人を見出しまくった対応にはヘドが出ます。私は特アの人間に対しては厳しい意見を持っています。 とは言え、彼らが日本人に対する差別的な態度と同じレベルで彼らを遇してはいけません。

もう遅きに失していますが、日本で理不尽な労務環境を提供して反日外国人を作らせないことです。彼らとて母国の職や様々なものを捨ててやってきたわけですから、きちんと遇しましょう。

解雇は思いとどまらせましたけどね。
彼の上司と直接話しをしました。彼は上司に相談はしていませんでした。彼の思いつきだったようです。実習生と接しているうちに彼らを見下すようになってしまったのでしょう。この手の人間って時々いるんですよね。

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