外国人技能実習生、平成26~28年度に22人が労災死

ヤフーニュースのトップに出ていました。
TBSニュースです。

同じ3年間の日本全体の労災死は10万人当たり1.7人ですが、実習生の労災死は、そのおよそ2倍の3.7人となっています。

リンク元:https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180115-00000053-jnn-soci

考えられる原因としては、

  1. 夜勤・昼勤と頻繁に交代させられる。
  2. きつい現場作業に従事するものが多い。
  3. 言葉が通じない。
  4. 危険予知能力が低い。

1週単位で夜勤・昼勤の交代

「うちの企業でも1週交代だよ」

と、おっしゃる方もいるかもしれませんが、1週で昼夜勤務交代ですと体に負担がかかりすぎます。週休二日制だとしても、1日は昼と夜の生活習慣を変えなければならず、実質1日の休みとなってしまいます。週休1日の場合ですとより体の調整をするだけで終わってしまいます。

技能実習生には1週交代での勤務を強制させ、日本人職員にはなるべく希望に沿うような形でシフトを組んであげている現実があります。1週交代で体調不良になってしまった技能実習生がおり、私はシフトを改めるよう企業に進言しましたが、企業の答えはNO!

体調管理ができていない。他の技能実習生はできているのになぜできない?

いやいや…日本人職員は希望を聞いてあげているし、有給をホイホイ上げているじゃないのよ?せめて有休を取りやすくしてあげるなり、1週ではなく2週交代にしてほしいとお願いしました。2週交代に変更した所、実習生の体調も改善。無理は本当に禁物です。機械加工の現場ですし、労災事故なんて起こしたらそれこそ大変です。

 

きつい現場作業

溶接の技能実習生です。円筒の中での溶接作業は暑苦しく、大変な作業です。

「日本人はやりたがらないから中国人にやらせている」

と、はっきり明言しておりました。もう6年以上前にお付き合いを解消した企業さんですけれども、当時の最賃700円前後でよくこんな仕事をやらせていたものです。賃金に関して、技能実習生から不満の声はあまりあがりませんでしたが、賃金を上げるよう交渉したことがあります。

時給単価をあげることはできませんでしたが、①皆勤手当1万円/月(日本人は5千円)に値上げ、②夏、冬のボーナス(各3~5万円)③帰国時のお手当(10万円~)を、長い間しつこく交渉して実現させていきました。

どうしても仕事上危険な仕事を伴う場合は、それに見合った報酬を与えないと、後々トラブルが起こってしまいます。

言葉と危険予知能力の問題

常日頃、普通に仕事をしているようであっても、技能実習指導員らが細かい指示や注意事項をきちんと伝えていないケースがあります。「どうせ言ってもわからないだろうから」と半分諦めてしまい、日本人相手のような微に入り細に入った注意をしない。多少やり方が違っていても片目をつむってしまう。

危険予知能力に関しても、母国の現場では非常に意識が低い。日本ではうるさく言われるけれども、なぜ細かいことをいちいち気にしなければならないのか、こんなことやっても無駄、面倒臭いと思っている技能実習生が非常に多いのが現実です。

現場での経験が一番大事ですが、日本社会での経験値が非常に低く、日本人の細かさ、日本メーカーの厳しい品質、安全管理をわかっていないのが事故につながっていると考えられます。

特に、資格や教育が必要な現場は注意が必要です。
小規模な家族経営企業では、玉掛講習、クレーン特別教育、アーク溶接特別教育、グラインダー特別教育を受けずに労災事故なんて起こしたら受け入れ停止に真っ逆さまです。また、有機溶剤、溶接等の粉塵を伴う作業の場合、じん肺健康診断を必ず行い、夜勤者に関しては半年に1度の健診を行うことです。

もう遅いかもしれませんが、後世の日本人に負の遺産を残さないよう技能実習生の待遇を改善しなければなりません。

「技能実習生として強制連行された。軍艦島(これも捏造ですが)のような酷い環境で強制労働させられた」

と平気で嘘をつきそうな反日国家からの受け入れも行っているわけですから…改善していきましょう。

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