外国人技能実習生受入事業の広告作成は非常に困難!気をつけるべきポイント

前回はリストの絞り方を書きました。
リストは絞ったけど、肝心のDM広告(ダイレクトメール)はどう作成すればよいのか?以前の記事で書いたように、売り込み色が強くなっては行けませんし、安い労働力、安定した労働力、使い勝手の良い労働者などの謳い文句で営業するのは完全にNGです。技能実習の実態はどうあれ、実習制度の主旨に則った形の広告を作成しなければなりません。

外国人技能実習受入で行ってはならない営業手法3つ

上記以外でNGまでは行かないけれど、グレーゾーンと思われる内容は、

  • 組合監理費の比較表。※他組合や「平均的な監理費」を作って安さをアピールすること。
  • 日本人社員、パートとの賃金の比較

製品を売り込むメーカーさんなどの広告であれば、かなり自由度の高いアピールが可能ですが、技能実習事業においては、非常にアピールがしづらいのです。




アピールするとしたら

  1. 若い人材を受け入れることによって、職場を活性化させる。
  2. 外国人技能実習生を受け入れることにより、日本人にはない発想を取り入れる。
  3. 海外進出の足がかりに(古い言い回しですが、もしかしたら東南アジアに進出を考えている企業もあるやもしれません)。
  4. 近い将来におこりうるダイバーシティ化への対応。
  5. 従業員の国際感覚を養うため(外国人と働く事を学ばせる)。
  6. 実習生たちの身元が保証されているので、受け入れる際安心。
  7. 組合としての強み。

組合の強みを書く

やはり、強調したいのは7.でしょう。10年近く受け入れ事業をやっている組合でしたら、過去に優秀な技能実習生が一人二人いたでしょう。彼らが現場でどのように評価されたか、また、帰国後のフォローアップとして組合がどんな役割を果たしたか。彼らが母国でどんな仕事をしているか。例えば日系企業に勤めたとか、工場で管理職に就いたとか、日本語能力を買われて派遣機関に就職したとか。また、技能実習生を受け入れている企業さんの生の声を書くのも効果的です。

実例)

毎年2名ずつベトナム人技能実習生を受け入れ4年が経ちました。帰国後は自社との関連企業に就職。また、日本語が達者なものは取引先のベトナム企業のお客さんが来た時、現場での通訳をしてくれました。現場で使用される専門用語を熟知しているので、大変助かりました。また、彼を通訳としてベトナム出張時に伴いました。帰国後は日本語能力を買われて派遣機関に就職しました。

監理団体が傘下企業を増やす(営業)方法 リスト収集編

広告の構成

私が作った広告はA4用紙2枚両面と、付録としてA4の「受け入れ可能職種一覧表」を添付しました。
技能実習制度の概要を5行程度。
小さな画像と簡単な表を使って受け入れ可能人数を明記。
申込みから入国までのスケジュールを明記。
当組合の優秀な技能実習生、受入企業の生の声、実習生のインタビュー。
最後のページはFAX返信用紙になっており、A:詳細な資料請求 B:お問い合わせ(面談希望)をどちらか選択してもらう形式にしました。

広告の宛先は誰にする?

外国人技能実習生を受け入れを決定するのは、誰でしょうか?人事部?総務部?製造部?もちろん、企業の規模によっては人事部長が全権を握っていることもあるでしょう。しかし、基本的に決裁権は社長が握っています。広告の送り先がすでに技能実習生を受け入れて何年も経っている企業であれば、受入そのものがルーチンワーク化されているので、人事部や総務部宛に出すのも悪くないかもしれません。しかし、受入企業が増えたとは言え、まだ外国人技能実習生を受け入れたことのない企業の方が多いのです。

「外国人技能実習生」という未知の人材採用方法に関しては、人事、総務単独で決定なんて出来ません。そのため、社長の判断が必ず必要になります。ですので基本的に宛先は社長にしましょう。大企業は社長はもちろん、本社の人事部、各工場の工場長あてに発送すべきです。お金が勿体無いと思われるかもしれませんが、当たればでかいです。胴元が必ず勝つパチンコ・スロット、何十年も書い続けているのに、一度として1万円すら当たったことのない宝くじにお金をかけるよりよっぽど安いw

業者にお願いして大量発送すれば、1部あたりの発送費なんて80円未満です。



返答は概ね3パターン

積極的な企業でしたら、わざわざFAXなんてせずすぐに電話をかけてくる。
そこそこやる気の企業、もしくは礼儀正しい企業は面談希望と書いてFAXしてきます。
見積もりだけほしい企業は資料請求と書いてFAXしてきます。

別の記事で書きますが、待つだけではなく、広告を郵送した企業へ電話をかけます。出しっぱなしはもったいないですからね。

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