外注外国人の賃金と自分の賃金を較べて実習生を煽動

外国人技能実習生の賃金交渉。

しばらくお目にかかっていない現象ですが、後輩が担当している企業で起こりました。後輩と言っても中国人なんですけどね。中国人技能実習生の一人が、外注の中国人に対して文句をつけたそうです。

外注の中国人の身分はわかりませんが、永住者だそうです。永住者という割には日本語が殆どできない輩が多く、不法滞在でもしているのではないかと思われました。実習生ではないので、プライベートな事を根掘り葉掘り聞くのは憚られましたが、やっぱり受入企業に在籍している外国人の身分証(在留カード・パスポート)は確認しないといけません。受入時や期間更新時に企業に対して「入管から提出を求められた」とか言ってお願いすれば出してくれます。

溶接なので引く手あまたなのでしょう。外注の中国人の時給は1500~2500円です。日本人の若者で溶接をやっている人は現在非常に少ないです。ちょっと経験があればどの現場でも歓迎されます。その為、日本で溶接をやっている人は半分以上が外国人です。外注の外国人は、A社で雇われていても、B社の時給が50円高ければすぐに乗り換えてしまいます。腕はいいし、残業や夜勤を喜んでやってくれる反面、給与次第でコロコロと職場を変えてしまうので、定着率という点ではあまりよろしくありません。

とは言え、日本の溶接業を支えているのは外国人たちです。雇う側もそれなりの待遇をしております。外国人技能実習生は、3年は定着しているので多くの企業から「外注よりも実習生の方が良い」と聞かれます。

人によっては実習生の時給より1000円高い人もいます。

 

賃金交渉を集団で…

外注の中国人は中国人技能実習生に対して、

「安い賃金で可哀相」
「日本語がろくすっぽできないんだから当然」

様々な考えを持っております。とある外注の中国人が、実習生に対して、「お前らはこんな安い賃金で雇われて馬鹿だな」と言われたそうです。これに反論した実習生がいたらしいのですが、これが発端となって実習生たちの間に不満が一気に高まったようです。

一部の実習生が「俺達の仕事は外注の中国人とほとんど同じ。でも、賃金には大きな差がある。おかしい。賃金の値上げ交渉だ」とおっぱじめたようです。

まずは現場の班長、それから製造課長へと6人で訴えたそうです。課長へ訴え出てきた時に初めて我々の組合に報告がありました。

暴動を起こすまでには至りませんが、不満だらけ。時給が安すぎる、契約がそもそもおかしい。やっぱり採用時にきちんと説明していなかったようです。駄目だこりゃ~。

取り敢えず、一般的な説明。きちんとした契約はしてあるし、実習生をサポートするために企業は様々な出費をしているし、ケガや病気があった際には企業が病院へ引率してる。家賃や水道光熱費も優遇されていることを伝えました。

「それならば、残業を増やしてくれ」

との要望。この企業さんは忙しく、残業を特別条項いっぱいいっぱいで行っています。ここはじっくりと彼らと外注の中国人との賃金差について語りました。

以前、記事にもした内容です。同じことを2回も書いていました。それだけこのネタで絡んでくる実習生がいるってことです。

タイトルがほぼ同じw

  1. 君たちのような学歴で中国国内で実習中と同じ月給を稼げるのか?
  2. 今まで勉強が嫌いで努力をしてこなかった人間であること。
  3. 外注の中国人たちは何らかの努力と代償を支払ってきている。例としては大金をエージェントに支払って日本に入国して来たり、その為に日本で働いて借金を返済。その間日本語もしっかり勉強した。
  4. 日本に留学して日本人と同等の日本語を身につけ、日本社会に溶け込む努力をしていた。

犯罪ギリギリで来日した人もいるかもしれませんので、これっぽっちも見上げたものではありません。しかし、本人にとっては苦労して勝ち取った現在の生活であるに違いはありません。日本社会に溶け込むのも労力が必要です。その間、アルバイト先(闇の)で日本人や他の外国人に理不尽な目に合わされても、歯を食いしばって何年も頑張って来た人もいるでしょう。

方や、実習生たちは来日した時点で正規の滞在資格であるし、住むところも、仕事もある。食うに困らない状況です。留学生と比べても日本で生きて行くことに関して悩んだり、苦労することはほとんどありません。母国の先輩がいれば日本語がろくにできなくても働いていける。働いていれば食うに困ることはない。

休みの日にはブラウザゲームにハマって、課金しまくってすかんぴんになる人もいますけどね。それはそれで彼らにとっては幸せなのでしょう。自分に負けているだけですから。やることがなくなって細かいことで喧嘩をする輩もいる。

こんな話を長々として、どうにか収まりました。納得はできないけれども、「君たちのような連中が努力もせずに一端なことを言うな。身の程を知れ」ということは伝えられました。

他の実習生を煽動した者たちについては、厳重警告。二度と起こらないようにしたいものです。

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