受入企業がブラックすぎて焦る

いつものことながら時効なので^^;。

某企業で中国人技能実習生が配属されてもうすぐ1年が経とうとしていたころ。
残業に関しては、受入当初は36協定の特別条項を無視して残業し放題でした。受け入れて2ヶ月目ですよ!?厳しく注意してかろうじて現在は労働時間を守って実習をさせています。監査報告書で明記させていただきましたけどね。

受入当初は残業時間だけだと思っていたら、ご担当者から企業のブラッキーな話を沢山うかがいました。

  1. 夜勤、朝勤が1週交代
  2. 日本人職員が低賃金。
  3. 幹部5名だけが1000万円プレーヤー
  4. 現場の人間と幹部役員がお互いを憎しみ合っている
  5. 日本人の離職率が非常に高い

実習生たちは1週交代なのでフラフラ。週1日しか休みがない場合、体を慣れさせるために丸一日寝っぱなしです。起きたらまた一週間出勤。こんな生活を続けていたため、いくら頑丈な中国人技能実習生と言えども流石に音を上げ始めました。



3週、それがだめなら2週交代にしてくれと、企業にお願いしましたが、

「日本人も一週交代だから」

ということで却下されました。まあ、違法性はないし、会社全体としてそういうものだから仕方ないなと思っていました。

しかし、巡回日に現場を回っていたときのこと。従業員を見ると堀の深い顔をされた方ばかりです。色が黒っぽい人とか。

日本人がほとんど居ねえじゃねえかっ!?

この前取締役が「日本人も…」とか言ってたけど・・・?^^

 

生活できないほど賃金が低すぎる!

現場にも一部日本人はいました。総務、人事は日本人だけでしたが、総務の方々の賃金たるや惨憺たるものでした。30代男性の正社員で手取り額が16万円!ここは最賃の低い地方ではありません。神奈川県ですよ!ボーナスも雀の涙。家族がいてお金がかかる時期です。いや、家族を持てない収入です。

1年も経たずにやめてしまう人も少なくなく、私の担当も6回変わりました。取締役と口喧嘩して辞めた人もいましたし、部外者である私の目の前で取締役と大立ち回りを演じた人もいました。

極めつけは、総務部長兼取締役。
私が巡回した日に面談すると、総務部長の目の縁が黒っぽくなっており、左の頬がやや膨らんでいました。お怪我をされていると思ったのでいたわりの声をかけたら、

「酔っ払っている時に不注意でぶつけたみたいだ。全然覚えていないんだよね」

とのこと。まあ、漫画やドラマで本当は人にぶん殴られたのに、「階段で転んだんだ」なんて見え透いた嘘をつくよりマシでしたけど。

で、ご担当の社員に話を伺ったら、

「ああ、◯◯部長ね。あの馬鹿、現場の人間からぶん殴られたんだよ。その人(外国人)は一昨日辞職日だったんで、最後の挨拶でいきなり部長をぶん殴ってさw」

担当社員もご満悦でした。
これだけ病んでいる企業なんですよね。女性に対するパワハラ、セクハラもあったようで、女性スタッフはしょっちゅう変わっていました。30代の男性が手取り16万円ですから、女性スタッフの賃金も推して知るべしです。



外国人労働者からも憎まれている

現場を支えている外国人職員の方々、一体ビザは何なんでしょうか?大部分は日系ブラジル人とのことですが、そうでない人もいるはずです。100人規模の会社なので、ファミリー零細よりはマシかなとは思ったのですが…コンプライアンスが気になります。

技能移行試験も夜勤明けにやらせるし。
で、終えたその日も夜勤ですからね。人使いがあらすぎます。

実習生たちは残業が多いのでとりあえず満足しています。住環境も悪くなく、不満の声はありません。日本がいくら発展しようとも、発展を支える製造業の現場は厳しいんですよね。なまじ物質的に豊かになり、そこそこの教育を受けられるようになった日本。だから、きつい現場仕事を避けがちになる。となると外国人に頼らざる負えなくなる。

外国人と言っても、日本より経済レベルが低いところからやってきた人々です。彼らの母国の製造業の現場なんて日本とは比べ物にはならないほど劣悪です。賃金の未払い、労働者の人権もヘッタクレも無いような環境です。それと比べたら、日本での労働は相当楽でしょうし、お金も母国と比べたら遥かに多い。

そんな環境でも、やっぱりムカつくものはムカつくのでしょう。我慢できずにぶん殴られた総務部長取締役。話を聞く限り、私が接する限り、器の小ささが感じられます。

外国人技能実習生受入企業の職員全てが彼らを快く思っていないことを忘れるな!

前回の記事で、外国人技能実習生の受入をすることでジレンマを感じていると書きました。

それでも外国人技能実習生事業に携わっている理由

こんな仕事をしているけど、やはり日本人だけでうまく回る経済状況の方がいいな~と心から思います。外国人技能実習生は3年間、法改正後は最大で5年間という長期滞在者です。ただ、今回この企業を見る限り、おそらく永住ビザを取得している外国人ばかりです。地方の製造現場では見慣れた風景かもしれません。

しかし、移民受け入れが進むと、これがどの現場でも常態となるんですよね…。働かない日本の若者も良くないけど、若者が働きたいと思わない待遇しか提示できないのも問題なのかなと感じます。外国人労働者が溢れかえっているのを見ると不安になりますな。

この企業、次回巡回の時も総務部の人達のメンツが変わっているんだろうな。


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