責任転嫁と保身ばかりの受入企業担当者に疲れる

外国人技能実習生の仕事だけに限った話ではないですが、保身ばかりに走る取引先の担当者にホトホト疲れる時ってありませんか?

一つ一つ事例を上げていると、単なるブラック業体験記ブログみたいになってしまうので、外国人技能実習事業に関連する話をば。

外国人技能実習生を受け入れていればトラブルが起こるのが当然です。外国人を受け入れ、職場で働いてもらい、労働対価を得る。何のリスクもないものだと思ったら大間違いです。基本的に現場ではそうそうトラブルは起こしません。しかし、9割以上のトラブルは私生活においてです。

  • 実習生同士の喧嘩
  • 交通事故
  • 病気
  • 実習生の家族が不幸に見舞われる

などなど。

 

外国人技能実習生が技能移行試験に不合格

技能移行試験。各都道府県の職業能力開発協会の技能検定基礎2級試験は、一度不合格になっても、再試験が1度だけ可能です。再試験に不合格となった場合、在留カードの資格変更が出来ません。帰国するしかないんですね。

学科試験については、私も勉強会を開いてサポート。学科試験は受かりました。ただ、実技試験はろくすっぽ指導はせず、実習生のポテンシャルに任せた形です。普段の実習と技能検定試験の内容にギャップがあることもあります。たっぷりと練習しないと合格できません。

実技試験については、我々監理団体はド素人。介入できません。実技については100%企業でサポートすべきです。それすら行わず、不合格の責任を他人に押し付けてきました。

「忙しくて」と言い訳して、ほとんど実技試験対策をせず、不合格になったら会社で批判を浴び、ようやく事の重大さがわかったようです。

細かいやり取りは省きますが、不合格の責任をこちらに押し付けてきました。

 

「技能検定試験は会社の業務外。業務外の私生活で起きたトラブルは監理団体が負うべき」

 

~~~っっっ!!?

グラップラー刃牙並の「っっ!!」を心のなかで連発してしまいました。
実技試験に不合格となってしまった理由を文章でまとめろと言われ、それを彼の上司にもCCで送るようにと指示を受けました。文章で書くのは朝飯前ですが…書いていて気持ちのよいものではありません。担当者の立場を考えながら書けってことです。

自分に非はないと間接的に上司に訴えたい。

その気持はわかりましたので、表面上はメンツを保ちつつ、よく読むと担当者の職務放棄じゃないかという内容のメールを送りました。担当者はメールの文面に満足。しかし、案の定、上司からめちゃくちゃに怒られたらしく、

「才谷さん、技能実習制度って最終的にどこが責任取ってくれるんですか?」

「はあ?」

どうやら彼は、技能検定試験については担当のお前に責任があるとでも言われたのでしょう。

「私生活は監理団体が責任をおうんでしょ?でも、技能検定試験は私生活じゃないしね。ジツコとかこの法律を作った入管は責任取ってくれないんですか?」

どこまで甘ったれた男でしょうか。
ノーリスクで外国人技能実習生を受け入れられるとでも思っているのか?監理団体として仕事をしていく中で、責任どうのこうのと逃げ回っていたら仕事になりません。安定した労働力、生産性向上、人件費も若干低い。これをノーリスクでやろうと思うなと。

「外国人技能実習生を受け入れは、監理団体及び受入企業が責任をもって行います。責任の所在を求めることは時に必要なことかもしれません。しかし、制度を活用していて、責任の所在を入管やJITCOに求めても彼らは相手にもしないでしょう。そもそも、リスクを恐れたり、最終的な責任を取りたくないのであれば、この制度を活用するなと言われるのが落ちでしょうね」

と、スパッと言って差し上げました。

 

そこそこ規模が大きい企業にありがちの責任のなすりつけ合い。担当者の性格や器にもよるのでしょうけど、仕事をしていて気分の良いものではありません。

「安い、よく働く、文句言わない」

こうやって営業してきた監理団体もあるかもしれません。しかし、外国人技能実習生を受け入れるのは大変なんです。覚悟が必要です。

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