外国人技能実習生受入企業の職員全てが彼らを快く思っていないことを忘れるな!

長い付き合いの受入企業さんとは、ついつい監理がゆるくなったり、ちょっとした問題を黙認したりとお互いに甘えが生じがちです。私はこの仕事を始めたばかりの頃は、仲良しこよしで仕事をしていた部分がありました。

また、受入企業の社長さん、技能実習指導員、生活指導員の担当の方と仲が良くなり、彼らから、

「実習生たち頑張っているよ!」

などとお褒めの言葉をいただくことが多々あります。私も嬉しくなって、この企業ではきちんと実習生たちを受け入れてくれている。確かに技能実習生個々人の問題はあるけれども、私はきちんと対応しているし、今後も受け入れは続いていくだろうと思ってしまいます。

ご担当者からお褒めの言葉を頂いても油断するな!

外国人技能実習生に関わっている方は、技能実習生の特徴や習慣、良いところ悪いところをご存じです。それらを引っくるめて対応しています。

しかし、会社全体として見た場合、現場、総務、社長以外の経営陣は必ずしも受け入れ賛成ではありません。私が行っているのは、技能実習指導員以外の現場の方ともお話をしています。技能実習指導員と言うと大体が製造課長などで、責任者ではあるものの実際に実習生に直接指導をしているわけではありません。多くは現場の一般職員が指導をしています。

彼らと面談して実情を把握しないといけません。

  • 言葉が通じなくてうんざりしている。
  • 仕事の指示をするたびに舌打ちされる。
  • 夜勤、残業をやらせろなどの要望。

経営陣としては、「◯◯人を雇用するのは嫌だ」という方もいらっしゃいます。

言葉も通じないし、現場で大きな声で話すなどなど、うんざりしている人が多いんですよ。ただ、会社だって縦社会だから方針に逆らうようなことは口にできない。私は現場を回って複数の職員の方とお話をするようにしています。実習指導員の方からは「ああ、全然問題ないよ」と言われても、直接実習生に指導している方から話を聞くと、たくさんの不満や通訳してほしい内容を言われます。

それらを一つ一つ潰していく。

現場の方とはこうやって少しずつ信頼関係を築いていく。生活指導員の方もそうでしょう。彼らの面倒を見ているのは事務方の女性などです。彼女たちからも話を聞くようにしています。家具を買ったり、アパートを借りたりする中で色々と苦労があるんです。

時間がかかるし不器用な方法ですが、時間をかけて信頼関係を構築して行くこと。その中で実習生に関するトラブルは何度か起こるでしょう。でも、普段から真摯に接していれば、監理団体が理不尽に非難されることもなく、受入企業としてもトラブルに対してサポートしてくれるでしょう。

 

中国人スタッフは営業上手

他方、私の所属する組合では中国人スタッフが複数おります。彼らはとにかく受入企業のキーマンを絞って営業をかけ続けます。思い切りの良い接待。中国へ面接に行った時は派遣機関にゴリ押しして、特別な接待を行います。また、仕事以外の件でも役に立つことがあればなんでもお手伝いします。

正直、彼らの営業のうまさには舌を巻きます。
結果も残しますし、日本人営業マンと比べても押しの強さも強い。

見習いたい部分はたくさんあります。

しかしながら、キーマンに絞っているので、技能実習生受入の意思決定者以外とは話をしませんし、ましてや一般の現場職員とはあまり積極的に関わりません。キーマンに対しては接待を行っていますが、キーマンも自分だけが接待を受けているため、他の職員に対して後ろめたさがあるのでしょう。実習生の問題については、自分ひとりが引き受け、監理団体の中国人スタッフと二人で物事を勧めていく。

二人の人間関係が良く、会社としても受け入れの需要、経済的な余裕があれば基本的に受け入れはなくなりません。しかし、企業担当者が急に変わってしまうと人間関係が終わってしまい、次の受け入れが他の組合に流れてしまうこともありました。「個人対個人」ですと、担当者が変わらなければ盤石です。

 

やっぱりコツコツとキーマン・会社全体と信頼関係を築いていく

私の場合、担当が変わったとしても「人との繋がり+会社と組合」の付き合いで受け入れ体勢に支障が出ることは殆どありません。

私はバリバリ接待するのが正直苦手です。コツコツ型が合っているのですが、本来でしたら接待もコツコツも両方できると強いんでしょうけどね。

日本語がわからない外国人たちが増えていったら、首を傾げるのは当然です。受け入れ企業の担当者以外は、外国人技能実習生受け入れに反対している方がいることを忘れずに!

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